フェルスタッペン、ハミルトンの”楽勝”発言に反論「楽観的」
Published:
タイトル争いのライバル、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が「楽に勝てるだろう」と発言した事について、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは「少し楽観的」な見方だと反論した。
3点差でハミルトンをランキング2位に従えるフェルスタッペンは、9月11日のF1イタリアGPスプリント予選でバルテリ・ボッタス(メルセデス)に2.325秒差の2番手でチェッカーフラッグを受けた。
これによりフェルスタッペンは2点のチャンピオンシップポイントを獲得し、ハミルトンとの差を5ポイントに広げた。
ボッタスがエンジン交換ペナルティーを受けて最後尾に下がる事から、フェルスタッペンは決して追い抜きが容易とは言えないモンツァでの53周のレースをポールポジションからスタートする。
対するハミルトンはスプリント予選に際して2番グリッドについたものの、スタートで大きく出遅れて後退し、ソフトタイヤを装着したマクラーレンを抜き切れず5番手とポジションを落とした。決勝では一つ繰り上がりの4番グリッドにつく。
落胆したハミルトンは「レッドブルのペースは見ての通りだし、加えてポールポジションなんだから楽に勝つだろうね」と述べ、フェルスタッペンの圧倒的優位を予想したが、フェルスタッペンはそんなライバルの発言について「少し楽観的だと思う」と慎重な姿勢を見せた。
「今日は上手くスタートを切ることが重要だったわけだけと、僕らはそれをやり遂げる事ができた」とフェルスタッペン。
「僕らにとっては今日のような結果を出すこと決定的に重要だった。メルセデスの後塵を拝しているような今週末のような状況では尚更にね」
「でも当然、重要なのは今日じゃなく明日だ。ルイスは4番手、バルテリは後方からのスタートになるけど、それでも彼らのクルマのペースが失われるわけじゃない」
「僕は前向きなタイプだけど、彼らは僕らと戦えるだけのペースを持っている。油断はできない」
「僕にとって大切な事は、明日のレースで良いスタートを切る事と、序盤に後続との差を広げる事だ」
「ただ、セーフティカーや何やらと、ここでのレースでは何が起きるか分からないから、その中でベストを尽くすしかない」
「まぁそうは言っても、今日が僕らにとって本当に素晴らしい1日になった事は確かだね」
ダウンフォースを極限まで削る特殊コースのモンツァにあっては、高いエアロ効率を武器とするマクラーレン勢が印象的な競争力を発揮。スプリント予選では2台がハミルトンの前に出た。
決勝レースでフェルスタッペンは、かつてのチームメイトであり兄貴分のダニエル・リカルドとフロントローに並び、背後の3番グリッドにランド・ノリスを従える事になるが楽観的だ。
「彼らは(スプリント予選で)ソフトタイヤを履いていたから、力強いスタートを切ったけど、その後は楽に引き離せたから、明日も同じようにやれる事を願ってる」とフェルスタッペンは語った。
レッドブル・ホンダ陣営はメルセデスのペースに合わせてダウンフォースレベルを引き下げてトップスピードを上乗せしており、マクラーレンとて交わすのは容易ではない。
2021 FIA-F1世界選手権 第14戦イタリアGP決勝レースは9月12日(日)日本時間22時にモンツァ・サーキットでグリーンフラッグを迎える。