F1、オランダ・スペイン・モナコの延期を発表…コロナウイルスの影響で序盤7戦が消滅
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F1と国際自動車連盟(FIA)は3月19日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行を受け、開幕4戦に続いてオランダ、スペイン、モナコの各グランプリを延期すると正式発表した。これによりオーストラリア、中国、バーレーン、ベトナムを含む序盤7戦がカレンダーから消滅した事になる。
5月1日~3日に開催が予定されていた第5戦オランダGPは、地元出身のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)の人気を背景に、1985年以来35年ぶりにカレンダーに復帰する予定であった。舞台となるザントフォールト・サーキットは、F1開催に必要なグレード1規格を取得するために大幅な改修工事が行われた。その1週間後にはダブルヘッダーとしてスペインが配置され、5月21日〜24日には世界3大レースの一つであるモナコGPが開催される予定だった。
延期の理由についてF1は声明の中で「COVID-19を巡る世界情勢が流動的であるため、フォーミュラ1、FIA、そして各現地プロモーターは最優先事項であるスタッフやチャンピオンシップ参加者、そしてファンの健康と安全を確保するために決定を下した」と説明した。
F1とFIAは今後、各現地プロモーター及び地元当局と緊密に連携してコロナウイルスを巡る状況を監視し続け、状況が改善された場合に各グランプリの代替開催日を検討する予定だという。つまり実態としてはバーレーンや中国等と同様に中止に近い措置と言える。
契約上、11月29日の最終アブダビGP以降に開催代替日を見つける事が難しいため、これら延期発表がなされたグランプリが再びカレンダーに乗る可能性があるのは8月だ。F1とチームは18日(水)に、コスト削減の一環としてファクトリーの閉鎖を義務付けたいわゆるサマーシャットダウンを3月~4月に前倒しする事を決定。19日(木)より早速フェラーリとハースがシャットダウンの消化を開始している。
伝統のモンテカルロの一戦までの延期が発表された事で、2020年シーズンのF1世界選手権は早くとも、6月7日に決勝レースが行われるバクー市街地コースでのアゼルバイジャンGPまで開幕しない事が確定した。だが、ヨーロッパを巡る情勢は悪化の一途を辿っており、それもかなり不確かだ。
F1とFIAは安全が確認され次第、2020年のチャンピオンシップシーズンを開始するとしているが、F1のチェイス・ケアリーCEOが認める通り、実際には開幕の目処が立っておらず先行きは不透明だ。
2020年 F1世界戦選手権 暫定カレンダー
日時 | グランプリ |
---|---|
6月5日- 7日 | 第8戦 アゼルバイジャンGP |
6月12日-14日 | 第9戦 カナダGP |
6月26日-28日 | 第10戦 フランスGP |
7月3日- 5日 | 第11戦 オーストリアGP |
7月17日-19日 | 第12戦 イギリスGP |
7月31日-8月2日 | 第13戦 ハンガリーGP |
8月28日-30日 | 第14戦 ベルギーGP |
9月4日- 6日 | 第15戦 イタリアGP |
9月18日-20日 | 第16戦 シンガポールGP |
9月25日-27日 | 第17戦 ロシアGP |
10月9日-11日 | 第18戦 日本GP |
10月23日-25日 | 第19戦 アメリカGP |
10月30日-11月1日 | 第20戦 メキシコGP |
11月13日-15日 | 第21戦 ブラジルGP |
11月27日-29日 | 第22戦 アブダビGP |