フェラーリ、Q1敗退危険水域…予選を前にまさかの最下位 / F1ベルギーGP《FP3》結果とダイジェスト

スパ・フランコルシャンのオー・ルージュを上るスクーデリア・フェラーリSF1000、2020年F1ベルギーGPプラクティスにてCourtesy Of Ferrari S.p.A.

公式予選前最後となる2020 F1第7戦ベルギーGP土曜3回目のフリー走行が8月29日に1時間に渡ってスパ・フランコルシャンで行われ、メルセデスのルイス・ハミルトンが1分43秒255のトップタイムを記録。最下位はイタリアの伝説的チーム、スクーデリア・フェラーリという結果となった。

2番手にはエステバン・オコンがつけた。ルノーは初日のFP2でもダニエル・リカルドが2番手タイムを刻んでいる。予選一発の速さは本物か? 3番手にはルノーと同じく好調のマクラーレンのランド・ノリスが続いた。

エンジンだけでなく、車体側の深刻なパフォーマンス不足が露呈しているフェラーリは、2日目に向けてマシンバランスの調整に取り組んだものの結果にはつながらず、シャルル・ルクレールが17番手、セバスチャン・ベッテルが20番手最下位という目も当てられない惨めな姿を晒した。

ベッテルに関しては、全セクターを自己ベストで繋いだ結果での最下位であった。Q1敗退の懸念が現実となるどころか、長年に渡るフェラーリ栄光の歴史の中で、今回のスパは史上最悪のパフォーマンスの1つになる可能性もある。

グランプリ2日目を迎えた現地スパ上空は厚い雲の切れ間から時折強い日差しが差す状況で、予選結果を占うセッションは気温14℃、路面18.7℃、降水確率20%のドライコンディションでスタートした。

雨の可能性は減少したものの、予選での降水確率は40%、決勝レースではかなり高い確率で雨となる事が予想されており、いずれのチームも積極的にコースに出る事はなかった。序盤と終盤にコースの一部で降雨があったが、スリックタイヤで走行できる程度の軽いもので、溝入りの雨用タイヤの出番はなかった。

初日に3台をトップ10に送り込んだホンダエンジン勢は、レッドブル・レーシングのアレックス・アルボンがトップから0.476秒落ちの4番手を刻み、5番手にバルテリ・ボッタス(メルセデス)を、6番手に僚友マックス・フェルスタッペンを従えた。

スクーデリア・アルファタウリ勢は、レーシングポイント勢に対してやや遅れ、ピエール・ガスリーが11番手、ダニール・クビアトが12番手と、トップ10まであと一歩という位置でセッションを終えた。クビアトは「ブレーキが貧弱で全くアタックできない。本当にブレーキが酷い」と語り、チーム無線でブレーキへの不満を爆発させていた。

いち早くコースインしたのは、エンジントラブルのために初日セッションの半分以上を失ったハースだった。ケビン・マグヌッセンとロマン・グロージャンはフェラーリ製F1パワーユニット勢としては最上位となる14-15番手タイムをマークした。マグヌッセンの方は、コックピット内に”何某かの緩み”があるとして対処のために走行時間をロスした。

2020年F1ベルギーグランプリ公式予選は、日本時間8月29日(土)22時から全3ラウンド、計1時間に渡ってスパ・フランコルシャンにて行われる。

2020年F1第7戦ベルギーGPフリー走行3(FP3)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:43.255 9
2 31 エステバン・オコン ルノー 1:43.485 +0.230 9
3 4 ランド・ノリス マクラーレン・ルノー 1:43.641 +0.386 12
4 23 アレックス・アルボン レッドブル・ホンダ 1:43.731 +0.476 13
5 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:43.813 +0.558 9
6 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:43.896 +0.641 10
7 3 ダニエル・リカルド ルノー 1:43.973 +0.718 8
8 18 ランス・ストロール レーシングポイント 1:43.988 +0.733 12
9 55 カルロス・サインツ マクラーレン・ルノー 1:44.006 +0.751 13
10 11 セルジオ・ペレス レーシングポイント 1:44.180 +0.925 12
11 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 1:44.508 +1.253 14
12 26 ダニール・クビアト アルファタウリ・ホンダ 1:44.543 +1.288 14
13 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:44.771 +1.516 11
14 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:44.841 +1.586 10
15 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 1:44.844 +1.589 16
16 7 キミ・ライコネン アルファロメオ 1:44.932 +1.677 11
17 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:45.147 +1.892 12
18 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 1:45.157 +1.902 11
19 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ 1:45.190 +1.935 13
20 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:45.420 +2.165 12

コンディション

天気晴れ
気温14℃
路面温度18.7℃

セッション概要

グランプリ名 F1ベルギーGP
セッション種別 フリー走行3
セッション開始日時

サーキット

名称 スパ・フランコルシャン
設立 1921年
全長 7004m
コーナー数 19
周回方向 時計回り

F1ベルギーGP特集

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