ピエール・ガスリー、予選でクビアトと共闘へ「アウタートラックはトウが鍵を握る”F1版インディ500″」

レース前のグリッドで笑顔を見せるアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリー、2020年F1トルコGPにてcopyright Red Bull Content Pool

アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーが、2020年FIA-F1世界選手権第15戦バーレーンGPに先立って抱負を語った。バーレーン・インターナショナル・サーキットと中東は、24歳のフランス人ドライバーにとって思い出深い場所だ。

トロロッソ在籍時の2018年、5番グリッドからスタートしたガスリーはグリーンフラッグ直後にダニエル・リカルドをオーバーテイク。ライバル達を寄せ付けない走りで当時のキャリア最高位となる4位入賞を果たし、ホンダに2015年のF1復帰以来となるベストリザルトを捧げた。

また今年は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で開幕オーストラリアGPが中止された後、バーレーンGPへの中継地として滞在を予定していた中東に飛んだものの、渡航制限の関係から両親が住むフランスや住まいのあるイタリアに帰る事が出来ず、ガスリーは2ヶ月近くをドバイで過ごす事となった。

今季最終3連戦の内の2レースが予定されているバーレーンでは、第1レースと第2レースを異なるコースレイアウトで戦う事になる。11月27-29日の第15戦バーレーンGPは旧来通りの15コーナー、全長5,412mのコースで開催されるが、翌週の第16戦サクヒールGPでは、全11コーナーから成るオーバルコースに似たアウタートラックで開催される。

スリップストリーム(トウ)の効果が大きいと考えられる事から、アルファタウリ・ホンダはガスリーとチームメイトのダニール・クビアトの2台を使って、予選でお互いを牽引させ合う計画を立てている。

アウタートラック戦はスリップが鍵を握るF1版インディ500

ピエール・ガスリー

イスタンブール・パーク・サーキットで行われたこの前のトルコGPに関しては、これといって特に言うべき事はないよ。寒くて滑りやすいコンディションの影響でクルマを上手く機能させる事ができず、僕らにとって今シーズン最悪の週末だったからね。チームとしてノーポイントに終わったのはトルコが今年2度目のグランプリだった。

その点バーレーンGPに関しては、少なくともタイヤの熱入れという点では問題ないはずだ! 至って普段どおりのコンディションになるはずだからね。

このコースは例年、僕らのマシンとの相性が良いんだ。2018年のグランプリでは4位でフィニッシュしたけど、あれは当時としては僕にとってのF1でのベストリザルトだった。

バーレーン・インターナショナル・サーキットは僕のお気に入りだ。例年は4月開催だから今年はいつもより寒い時期のレースになるけど、この地域は月ごとの気温の変化がそれほど大きくないから問題にはならないはずだ。

オーストラリアの直後に2ヶ月間ほど中東に滞在する事になってしまったから、バーレーンに戻るのは何だか懐かしい感じがする。今から3週間近くをまたここで過ごす事になるから、僕はこの地域で今年の4分の1を過ごす事になるね。

とにかく、バーレーンでの2戦で可能な限り良い成績を収めてシーズンを素晴らしい形で締め括りたい。

今年は素晴らしいマシンに恵まれ、ほとんどすべてのレースで競争力を発揮する事ができている。例えコンストラクターズの順位を上げるのが難しいとしても、ポイントを懸けて戦うために必要なものは手元に揃っているし、残りの3戦はひとつひとつに集中して、何ができるかを見ていくつもりだ。

バーレーンでの第1レースのレイアウトはこれまでに何度か走った事がある。ストレートが複数ある事に加えてコース幅がかなり広いからオーバーテイクは問題にならない。幾つか興味深いコーナーもあるし、テクニカルなコースだよ。


アウタートラックのコースレイアウト図

第2レースに関しては例年とはレイアウトが違うから、いつもとは全然違うレースになるだろうね。事実上コーナーが4つしかなく、殆どオーバルみたいなレイアウトだから、インディ500のF1ミニバージョンと言った具合に、スリップストリームのゲームになると思う。

シミュレーターで何周か走ってみたけどラップタイムが1分を切る感じだから、トラフィックへの対処が課題になるだろうね。予選ではチームメイトと共に牽引し合って、チームとして戦うつもりだ。

スリップストリームの影響が大きいし、決勝レースは誰にとっても興味深く初めての経験になるだろうね。オーバーテイクが多い壮絶なレースになると思うし、DRSを使うことでどれだけ簡単に追い抜けるかという点でも面白いレースになると思うよ。


バーレーンGPの舞台となるのは、1周5412m、全15コーナー、4本のロングストレートを持つエンジン全開率65%のバーレーン・インターナショナル・サーキットだ。

ドライコンディションとなった昨年のグランプリでは、残り10周というところでレースを終始先導していたシャルル・ルクレールのICE(内燃エンジン)に燃焼異常トラブルが発生。予選3番グリッドのルイス・ハミルトンが逆転優勝を飾り、2位にバルテリ・ボッタスが続く結果となった。

F1バーレーンGPは、日本時間11月27日(金)20時からのフリー走行1で幕を開ける。

F1サクヒールGP特集

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