F1、2020年アメリカGPとメキシコGPで女性限定「Wシリーズ」を併催

左からキャサリン・ボンド・ミュールWシリーズCEO)、ジェイミー・チャドウィック(Wシリーズ2019チャンピオン)、ファーン・タウンエンド(ROKiTグローバルスポンサーシップマネージャー)Courtesy Of W Series Limited

女性ドライバー限定のフォーミュラレース「Wシリーズ」が、2020年のF1アメリカGPとF1メキシコGPの週末に組み込まれる事が決定した。サーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催されるアメリカGPは10月23日から25日まで、エルマノス・ロドリゲスで開催されるメキシコGPは10月30日から11月1日に渡って開催される。

女子限定のシングルシーターチャンピオンシップとして昨年初開催されたWシリーズは今年、ROKiT Phonesをタイトルスポンサーに迎え、昨年よりも2戦増えて計8つのイベントが開催される予定となっており、そのうちのシーズン最終盤の2つのレースがF1との併催となる。

F1のモータースポーツ部門を率いるロス・ブラウンは次のように述べ、Wシリーズとの併催を歓迎する声明を発表した。

「Wシリーズは設立からわずか1年しか経っていないが、モータースポーツにおける多様性への関心の高まりに大きく貢献している。我々は、F1でのチャンスが男女問わず平等に提供されるべきだと考えている。オースティンやメキシコシティのグランプリで、才能溢れる女性ドライバーを間近で見ることができるようになれば、モータースポーツにおける一体性と多様性に関する重要性に対する認識がさらに高まることは間違いない」

Wシリーズは女性ドライバーの機会損失を訴え、「男性と同じ機会が与えられれば、女性も男性と同一条件で競い合える」との信念の元に設立された。

Wシリーズのキャサリン・ボンド・ミュール最高経営責任者は「わずか2シーズン目にしてF1に認められたことを非常に喜ばしく思います。今季は世界中を転戦する8戦で構成され、DTMでのプラットフォームで行われる6戦を経た後に、F1との併催となる2レースが行われる事になります」と述べた上で、F1との併催によって、シリーズに投資するパートナーたちの費用対効果が向上するだろうと付け加えた。

F1のグリッドは現在、男性ドライバーしか存在しておらず、女性ドライバーが最後にF1の決勝レースに出走したのは、イタリア出身のレラ・ロンバルディオが12位完走を果たした1976年の第11戦オーストリアGPまで遡る必要がある。

この記事をシェアする

関連記事

モバイルバージョンを終了