摩訶不思議…ハミルトン、通算80勝に加え摩耗タイヤでファステスト / Mercedes F1イギリスGP《決勝》

F1イギリスGPで逆転優勝を果たし、胴上げされるメルセデスのルイス・ハミルトンcopyright Mercedes

2019年F1第10戦イギリスGP決勝レースに挑んだメルセデスAMGは、ルイス・ハミルトンが今季7勝目を飾り、ポールシッターのバルテリ・ボッタスが2位を獲得。今回の1-2フィニッシュによって、フェラーリに対するチャンピオンシップでのリードを164ポイントへと拡大した。ハミルトンにとってはキャリア通算80回目、イギリスGPとしては通算7度目の勝利となった。

ポールポジションからスタートしたボッタスはレース序盤、順位を入れ替えながらハミルトンとの猛烈な接近戦を展開。辛うじてラップリーダーの座を守ったが、予期せぬタイミングでのセーフティーカー導入によって、アゼルバイジャンGP以来となる優勝のチャンスを失った。

SCによって利を得たハミルトンに逆転を許したボッタスは、後続との十分なマージンが得られた46周目にフリーストップを得てソフトタイヤに交換。ファステストラップを刻んだものの、ファイナルラップでハミルトンがこれを上回る1分27秒369を刻み、優勝での20点に加えて1点のエキストラポイントを手にした。

最速ラップを刻んだ際のハミルトンは、既にハードタイヤでの32周目を迎えており、性能が劣化していた。何故そんな事が可能だったのだろうか?

チーム代表を務めるトト・ウォルフは「どうやって成し遂げたのか、実はまだ我々にもよく分かっていない。とは言え、地元の声援を受けての勝利とファステストは、彼にとって最高のリザルトと言える」と語った。

メルセデス:F1イギリスGP決勝

ルイス・ハミルトン決勝: 1位, グリッド: 2番手

2008年にここで優勝した時の事を思い出したよ。観客のみんなが見守る前で、ブルックランズを駆け抜けストレートを走ったあの時の感覚が蘇ってきたんだ。懐かしいね。今日はあの時と全く同じ胸の高まりと幸福感、そして嬉しさを感じた。

これまでに何度も勝利をあげてきているから、今更優勝したところで何も感じないと思われるかもしれないけど、今日は初優勝した時のような感覚を覚えた。バルテリは本当に手強かった。序盤のバトルはすごく楽しかったよ。

ターン7の入り口で仕留めかけたけど、完全に横並びになっていたから上手くいかなかった。一旦バックオフして、ピットストップでの追い抜きを期待してチャンスを伺っていた。第1スティントを伸ばした直後にセーフティーカーが出てくれたから、僕にとっては完璧なタイミングだった。おかげでバルテリの前でコースに戻れた。

沢山の人達が支えてくれたからこそ今日の結果がある。みんなに感謝したい。チームは途方もなく素晴らしく、毎戦のようにハードルを乗り越え記録を更新していく。彼らと共にレースが出来て本当に嬉しく思う。

バルデリ・ボッタス決勝: 2位, グリッド: 1番手

上手くスタートを切って、数周に渡ってルイスとバトルを繰り広げた。本当に楽しかった。1回目のピットストップを終えた後は、彼とのギャップをコントロールしていたけど、セーフティーカーが出てしまったことで、ルイスがフリーストップを得た形になり、僕はポジションを失ってしまった。

最後まで挽回の望みを捨てなかったけど、その可能性が限りなく低いことは分かっていた。どう転んだとしても、僕としては違うコンパウンドに履き替えるために、必ずもう一回ピットに入る必要があったからね。

予想以上にタイヤが長く保ったから、結果的にワンストップで行けた可能性もあったわけだけど、レース前のシミュレーションでは2ストップが最速だと考えていたんだ。間違いなく勝てる可能性があっただけに本当にがっかりだけど、僕としては予選と決勝の両方で良いパフォーマンスを発揮できていたし、この前のオーストリアが厳しい結果だっただけに、今回のワンツーフィニッシュはチームとして良い結果だ。

優勝したルイスにおめでとうを言うよ。彼は素晴らしい走りをしていたし、地元ファンは彼に大声援を送っていた。次のホッケンハイムでのレースを楽しみにしてる。全てをぶつけて反撃するつもりだ。

F1イギリスGP特集

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