リカルドはお咎めなしだった…角田裕毅、ブラジルでの「馬鹿げた」ペナルティは誤りとの考え変えず
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アルファタウリ・ホンダの角田裕毅はF1サンパウロGPでの「本当に馬鹿げた」10秒ペナルティから4日を経て、F1カタールGPの木曜記者会見の中で依然としてスチュワードの裁定は誤りだとの主張を繰り返した。
角田裕毅はインテルラゴスでの4周目のターン1でランス・ストロール(アストンマーチン)のイン側に飛び込んだ際に接触。ブレーキングは遅く「楽観的な仕掛け」であり、事故の責任は「全面的」に角田裕毅にあるとして、スチュワードは10秒ペナルティと2点のペナルティポイントを科した。
レース後に角田裕毅は、オーバーテイクに向けた自身の動きが「リスキー」であったと認めつつも、ストロールはミラーでの後方確認を怠っていたと指摘し、「10秒というのは本当に馬鹿げていると思います」と裁定を批判した。
対するストロールは角田裕毅の動きを「超やけくそで、あまりに楽観的」と批判した。
角田裕毅はロサイル・インターナショナル・サーキットでの木曜会見の中で、自身の考えに変わりはないかと問われると「ええ、あれは僕のせいではないと思っています」と答えた。
その上で、メキシコGPの1周目にバルテリ・ボッタスと接触したダニエル・リカルドが罰せられなかった事に触れて、スチュワードは自身とストロールとの一件をお咎めなしとすべきだったと主張した。
「10秒というのは厳しすぎると思います。メキシコGPの1周目のターン1でのボッタスとの接触に比べれば、5秒でさえ厳しいと思います」
エルマノス・ロドリゲスでの1周目のターン1でのブレーキングバトルの際、ボッタスの右リアとリカルドの左フロントが接触するインシデントが発生した。ボッタスはスピンを喫し、リカルドはフロントウイングを失ったが、スチュワードはお咎めなしの裁定を下した。
角田裕毅はストロールとの接触事故の際のオンボード映像を「何度も」見直した結果、自身にペナルティが科されるのは不当との考えをより強くしたようだ。
「僕は(リカルドとは異なり)タイヤをロックアップさせてはいませんでした。イン側の縁石に留まりつづけていましたし、僕にはスペースがありませんでした」と角田裕毅は語った。
「僕には行き場がなかったわけですが、どういうわけか彼(ストロール)は通常の走行ラインを取ってドアを閉めてしまいました」
「その結果、衝突してしまい、僕はマシンにかなりのダメージを受けてしまいました。僕としては、あれは未だに全く僕の責任ではなかったと考えています」
カタールGPの舞台、ロサイル・インターナショナル・サーキットでグランプリが開催されるのは今週末が初めてだ。
トップレベルのシングルシーターでロサイルを走行した事があるのはレッドブル・ホンダのセルジオ・ペレスのみで、ルーキーの角田裕毅にとってはベテランドライバー達とイコール条件で臨める数少ない週末となる。
角田裕毅はF1公式サイトとのインタビューの中で「ペースがどうなるかは分かりませんが、僕らのクルマには一貫性があり常に速いので、マシンの事に関してはあまり心配していません」と語った。
「誰にとってもここを走るのは初めての事となりますので、僕にとっては歓迎すべき事だと思っています。自分の仕事に集中していてポイントを狙っていきたいと思います」