2020年FIA表彰式:角田裕毅、世界の猛者達を抑えて日本人初となる新人賞の栄冠

2020年FIA-F2選手権第2戦オーストリアでポールポジションを獲得した角田裕毅copyright Honda

毎年恒例のFIA表彰式(FIA Prize Giving ceremony)が12月18日(金)にスイス・ジュネーブのインターコンチネンタルホテルで開催され、角田裕毅が日本人初となるFIAルーキー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。

2014年に創設された同賞は、F1や世界耐久選手権(WEC)、世界ラリー選手権(WRC)など、FIA管轄の各チャンピオンシップにおいてルーキーとして今季を戦い抜いた全ドライバーを対象とするもので、FIAコミッション審査委員会の投票によって1名が選出される。

F3を経て、今年FIA-F2選手権で3勝を挙げてランキング3位を獲得した角田裕毅は、オフロード競技からトップレベルのシングルシーターまで、各カテゴリーの新進気鋭のドライバー達を抑えて最優秀新人賞の栄冠に輝いた。

過去の受賞者にはダニール・クビアト(2014年)やマックス・フェルスタッペン(2015年)、ケビン・ハンセン(2016年)、シャルル・ルクレール(2017・18年)、アレックス・アルボン(2019年)ら錚々たる顔ぶれが並んでおり、来季アルファタウリ・ホンダでのF1デビューが決定している角田裕毅には大きな期待が寄せられる。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として世界的に大規模集会が制限される中、FIA授賞式もその例外ではなく、各シリーズのチャンピオンをはじめとする受彰者達は、オンラインを通じてイベントに参加した。

今年11勝を挙げてキャリア通算勝利数を95回に伸ばし、ミハエル・シューマッハと並ぶ史上最多タイの7度目の王者に輝いたルイス・ハミルトン(メルセデス)は、コース上のリザルトだけでなく、F1とFIAが主導する人種差別撲滅運動や「#WeRaceAsOne」などのキャンペーンでの活躍などが認められ、F1ドライバーチャンピオンとFIAプレジデント・アワード、そしてFIAパーソナリティ・オブ・ザ・イヤーの3賞を受賞した。

パーソナリティ・オブ・ザ・イヤーはFIA認定メディアによる投票によって選出される賞で、ハミルトンは2014年と2018年にも同賞を受賞しており、同じく3度の受賞を誇るマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)に並ぶ事となった。

ジャン・トッドFIA会長によるプレジデント・アワードにはハミルトンの他に、ロマン・グロージャン(ハース)の大クラッシュの際に命懸けで救助にあたったメディカルカーのドライバー、アラン・ファン・デル・メルヴェやイアン・ロバーツ医師、そしてバーレーン・インターナショナル・サーキットのマーシャル達が選ばれた。

世界中のモータースポーツファンによる投票によって選出されるFIAアクション・オブ・ザ・イヤーには、アルファロメオ・レーシングのキミ・ライコネンが選ばれた。アルガルベ・サーキットで開催されたF1ポルトガルGPのオープニングラップでの10台抜きが評価された。

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