レッドブル・ホンダとウィリアムズが早くも2基目 / F1シュタイアーマルクGP:パワーユニット投入状況

2014年から2018年までのメルセデス製F1パワーユニットCourtesy Of Daimler AG

国際自動車連盟(FIA)の正式発表を元に、2020シーズンF1第2戦シュタイアーマルクGP初日フリー走行1開始時点での、各ドライバー毎のパワーユニット使用状況を以下にまとめる。まだ2戦目という序盤ながら、ウィリアムズのジョージ・ラッセルとレッドブル・ホンダのアレックス・アルボンが2基目に手を出した。

1週間前のオーストリアGP決勝レースでラッセルは、13番手を走行していた49周目に燃圧に問題が生じたためにリタイヤとなり、セーフティーカー導入の原因となった。

問題の個体はシステムテストのために英国ブリックスワースにあるメルセデスのパワーユニット開発拠点へと戻され、詳細な調査が行われた。この結果、今回のPUトラブルはこの個体固有のものである事が判明。レーシングポイントや本家ワークスメルセデスを含む他のエンジンには問題がないと判断され、ラッセルのみICE、ターボ、MGU-Hの3コンポーネントの新たな封を切った。

アルボンは先週末のレース最終盤にルイス・ハミルトンと接触してグラベルへと弾き飛ばされ、その後パワーユニットの電気系統のトラブルによってリタイヤを喫した。ホンダはレッドブル・リンクで2戦目に先立って、アルボンが駆る23号車に今季2基目のCEを投入した。

1.6リッターV6ハイブリッド・ターボ導入7年目の今年は、年間最大3基のICE、ターボチャージャー、MGU-HMGU-Kと、最大2基のES(バッテリー)及びCE(コントロール・エレクトロニクス)をペナルティなしに使用する事ができるが、チャンピオンシップの開催レース数が14以下、更には11以下に下がる毎に、使用基数が削減される仕組みとなっている。

開催レース数が11戦以下の場合、CEは年間1基までに制限されるためアルボンはグリッド降格ペナルティの対象となるのだが、FIAは文書の中でCEについて「年間2基まで使用可能」と注記しており、今回グリッド降格が科される恐れはない。現時点ではシーズン全体の開催数が確定しておらず、カレンダーには10戦しか掲載されていない。

とは言え、シーズン2戦目にして降格ペナルティまであと1基という状況は、8月後半以降のイベントで足かせとなってくる可能性もある。

なおレッドブル・ホンダは週末に先立って、チェンジギアとドグリングへの物理的な損傷の確認検査を行い、アルボンのギアボックスに関して2~8番ギアを同じ仕様の新しいものに交換している。

F1シュタイアーマルクGP:パワーユニット投入状況

Team Driver ICE TC MGU-H MGU-K ES CE
Mercedes ルイス・ハミルトン 1 1 1 1 1 1
Mercedes バルテリ・ボッタス 1 1 1 1 1 1
Ferrari セバスチャン・ベッテル 1 1 1 1 1 1
Ferrari シャルル・ルクレール 1 1 1 1 1 1
RBR Honda マックス・フェルスタッペン 1 1 1 1 1 1
RBR Honda アレックス・アルボン 1 1 1 1 1 2
Renault ダニエル・リカルド 1 1 1 1 1 1
Renault エステバン・オコン 1 1 1 1 1 1
Haas Ferrari ロマン・グロージャン 1 1 1 1 1 1
Haas Ferrari ケビン・マグヌッセン 1 1 1 1 1 1
McLaren Renault カルロス・サインツ 1 1 1 1 1 1
McLaren Renault ランド・ノリス 1 1 1 1 1 1
Racing Point Mercedes セルジオ・ペレス 1 1 1 1 1 1
Racing Point Mercedes ランス・ストロール 1 1 1 1 1 1
Alfa Romeo Ferrari キミ・ライコネン 1 1 1 1 1 1
Alfa Romeo Ferrari アントニオ・ジョビナッツィ 1 1 1 1 1 2
AlphaTauri Honda ダニール・クビアト 1 1 1 1 1 1
AlphaTauri Honda ピエール・ガスリー 1 1 1 1 1 1
Williams Mercedes ジョージ・ラッセル 2 2 2 1 1 1
Williams Mercedes ニコラス・ラティフィ 1 1 1 1 1 1

F1シュタイアーマルクGP特集

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