今季初ダブルQ1敗退のRB「マクロレベルでは…」と技術長エギントン、アプグレは失敗かそれとも
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F1スペインGPの週末にVCARB 01に導入された広範なアップグレード・パッケージは失敗だったのだろうか? テクニカル・ディレクターを務めるジョディ・エギントンは必ずしもそうは考えていないが、かと言って現時点では成功とも捉えていない。
バルセロナでの初日に続き、RB勢はイベント2日目も苦戦を強いられた。公式予選で角田裕毅は17番手、ダニエル・リカルドは18番手と、RBはアルファタウリからのリブランド後初めてダブルQ1敗退に終わった。惨敗と言ってよいだろう。
FP3では新型と思われるリアウイングを使っていたが、予選ではFP2に続いて再び、開幕2戦で使用したと思われる旧式を搭載した。新型フロアを含むアップグレードは失敗だったのか?
予選を経てエギントンは「アップデートに関する初期のフィードバックはマクロレベルで概ね期待に沿っている」としたうえで、それでもなお「バルセロナでは今のところクルマから十分な性能を引き出すことができていないのが正直なところだ」と認めた。
「ミッドフィールドの戦いが非常に接近しているため、苦戦するとすぐにグループの後方に追いやられてしまう。残念ながら今日の結果はまさにそういうことだった」
エギントンの説明から判断すると、例えば特定のコーナーでのグリップ不足や、特定の速度域でのエアロダイナミクスの挙動など、全体的には悪くないものの細部に関して課題があり、それらの総合的な結果としてラップタイムを引き出せていないということのようだ。
ただ、セットアップやコックピット内のツールを使って現場で解決できる種類の問題かと言えばそうではなく、ファクトリーでの作業が必要な状況のようで、チームは次戦オーストリアGPまで持ち越す意向だ。
エギントンは「今夜だけでなく、次のオーストリアに向けて更なる作業が必要だ。その大部分はバルセロナで収集したエアロデータの詳細な分析になるだろう」と明かす。
「その一方でドライバーたちは、ここで評価した多数のテスト項目に関するフィードバックをエンジニアリングチームに提供し、また、用意されたクルマから最大限のパフォーマンスを引き出すために良い仕事をしてくれた。そのため、必要な改善を行うためのデータは十分に揃っている」
RBにとって今回の問題は当面の頭痛の種になる可能性がある。スペインGPは今季初の3連戦の初戦であり、この先に続くサーキットはどれもがカタロニア・サーキットによく似た中高速コースだ。
2024年F1スペインGP予選ではランド・ノリス(マクラーレン)がポールポジションを獲得。2番手にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番手にルイス・ハミルトン(メルセデス)が続く結果となった。
決勝レースは日本時間6月23日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4657mのカタロニア・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。