ホンダF1、テスト最後日にPUトラブルも「トロロッソとの関係・テスト結果に満足、理想的なスタート」と高評価
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ホンダのF1プロジェクトを統括する田辺豊治テクニカル・ディレクターは、レッドブル・トロロッソ・ホンダとして挑んだ初めての公式テストを「理想的なスタート」と評し、開幕オーストラリアGPへの自信を伺わせた。
8日間の日程でスペイン、カタロニア・サーキットで行われたプレシーズンテストが9日(金)ついに閉幕した。最終日にSTR13のステアリングを握ったブレンドン・ハートレーは、ハイパーソフトタイヤで18秒949を刻み7番手の好タイムを記録。トータルで156周を走破し、新たなプロジェクトのスタートを成功裏に締め括った。
ただし全てが順風満帆というわけにはいかなかった。最終日までの7日間に渡って圧倒的な信頼性を示し続けてきたホンダエンジン「RA618H」であったが、最終日のセッション終盤にデータ上で異常が発見され、その後の走行は急遽取り止めとなった。第二回テストの最初の2日間では、些細ながらも車体側のトラブルが目立つ場面も見られた。
とは言え、8日間で重ねたラップは822周、距離にして3826kmにも及び、58レース分に相当する膨大な周回数を記録した。今年立ち上げ初年度の新チームとしては堂々たる数字と言える。
なお、第二回目テストでの総周回数は498、エンジン一基で約7レース分を消化した。今年は昨年よりも更に厳しいエンジン利用制限が課せられ、各マシンは全21戦を3基以下のパワーユニットで乗り切ることを求められている。一応の合格点が与えられて然るべきだろう。
開幕オーストラリアGPが楽しみ
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
今日ブレンドンは、昨日のピエールと同じプログラムを実施し、合計156周を走り込みました。両ドライバーが共にレースシミュレーションを完了できた事はポジティブな結果だと考えています。
我々は二回目のテストで、一貫して同じパワーユニットを使い続けノートラブルで過ごしてきました。ですが、今日のセッション終盤にパワーユニットの異常を示すデータが確認され、残念ながら走行を断念することになりました。調査を行い車をコースに戻すための十分な時間がなかったためです。
全体として、この冬のテストの結果は満足のいくものとなりました。予定していたプログラムの殆ど全てを消化し、有益なデータを大量に収集する事が出来ました。この8日間はトロ・ロッソと共にレーストラックで働く最初の機会であったこともまた、同じ様に重要な事でした。
我々のパートナーシップは非常にオープンかつ率直なものであり、有意義なコミュニケーションが行われています。まだテストの段階ではありますが、理想的なスタートを切ることが出来ました。彼らと共にメルボルンでレースをするのが楽しみです。