ピアストリ辛辣「カート初心者のような走り」ストロールを批判、優勝逃したモンツァでタイムロス
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9月1日(日)に行われたF1第16戦イタリアGP決勝を経てオスカー・ピアストリ(マクラーレン)は、周回遅れのランス・ストロール(アストンマーチン)がカート初心者のような走りをしていたために不必要にタイムを失ったと主張した。
シャルル・ルクレール(フェラーリ)が1ストップ戦略を採ったことでピアストリは、2回目のピットストップを終えた最終スティントで5台のバックマーカーを処理しながら猛追するも、トップチェッカーには2.6秒及ばなかった。
ピアストリは残り10周、ルクレールのチームメイトであるカルロス・サインツの1秒以内に迫り、翌周に1秒近くタイムを失いながらも攻略。次に周回遅れのストロールに追いつくと、残り5周でこれを処理したが、ここで再びタイムをロスした。
最終スティントでの巻き返しについて問われたピアストリは「シャルルを捕まえるために、どのくらいのペースで走れば良いのかをすぐにチームに確認したんだ」と説明した。
「そうしたら、最初の数周で出したのとほぼ同じペースで走れば良いってことだったから、その時点ではかなり楽観的だった」
「でも、カルロスの後ろでかなりの時間を失ってしまい、ストロールはまるで初めてゴーカートのレースに出たかのような走りで、青旗を目にして一体、何を考えていたのか分からないけど、それでもう1秒を失った」
「レースに勝つにはあのスティントを完璧にこなさなきゃならなかったわけだけど、結局はこういうちょっとしたことがチャンスを少しずつ奪っていった」
「いずれにせよ、大きなチャンスがあったわけじゃないけど、達成できる可能性も確かにあった。全力でプッシュしたけど、あれ以上は速く走れなかった。で、あと少し及ばなかった」
結果的にモンツァでは、自身も意図せぬ1ストップ戦略を採ったルクレールが今季2勝目を飾ったが、グレイニングの問題からピアストリは、フェラーリと同じストラテジーを採るのは「大きなリスク」だったと指摘した。
「タイヤのグレイニングは週末を通して大きな話題になっていたよね。実際、グレイニングが起きると、基本的にはそれでゲームオーバーだ。ミディアムタイヤを使った最初のスティントでさえ、かなり難しかった」とピアストリは語る。
「それで2回目のピットストップをすると、僕の左フロントタイヤはグレイニングがかなり進んでいき、ペースがどんどん落ちていった。だから、もう一度ピットインしたのは賢明な判断のように思う」
「シャルルのグレイニングが解消されるとは誰も予想していなかったように思う。後知恵で言えば1ストップが正しい選択だったのは明らかだけど、あの時点での情報からすると、かなりリスクの高い選択だった」
ピアストリはまた、ルクレールが1ストップというリスクを負うことができたのは、ピットストップを増やそうとそうでなかろうと、3位以内でフィニッシュすることが確実だったからであり、失うものがない後方ドライバーの特権だったと指摘した。
「レースをリードするということは、利点であると同時に呪いでもあるんだ。後続のドライバー達はリーダーの行動に応じて対応することができるからね」とピアストリは語る。
「シャルルにとっては、もし2ストップを選んだら3位が確定するし、1ストップを続けてタイヤが崖に到達しても3位にはなれた。で、今日の彼は1ストップを成功させ、フェラーリがヒーローになった」
「もちろん今は悔しいけど、あの時点ではあれが正しい選択だったと思う」
2024年F1第16戦イタリアGPでは、4番グリッドからスタートしたシャルル・ルクレール(フェラーリ)が1ストップ戦略を採って逆転優勝を飾った。2位はオスカー・ピアストリ、3位はランド・ノリスと、マクラーレン勢がこれに続いた。
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