ノリスがフェルスタッペン完封の圧倒ポール!角田裕毅はQ3進出ならず、アルボンは失格 / F1オランダGP 2024《予選》結果と詳報
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2024年シーズンのFIA-F1世界選手権第15戦オランダGP予選が8月24日(土)にザントフォールト・サーキットで行われ、ランド・ノリス(マクラーレン)が後続に0.356秒の大差をつけてポールポジションを獲得した。角田裕毅(RB)は13番手(他車の失格により最終12番手)に終わった。
オランダがF1カレンダーに復帰して以来、一貫してポール・トゥ・ウインを続けてきた地元の英雄マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、最終ラップで力強いミドルセクターを走り、一時、タイムシートのトップに立ったが、その後に暫定ポールのノリスが自己ベストを大きく塗り替えた。
ノリスのチームメイト、オスカー・ピアストリは十分な最終ラップを刻めず最前列を逃して3番手に後退したが、それでも0.072秒差でジョージ・ラッセル(メルセデス)を4番手に退けた。セルジオ・ペレス(レッドブル)が5番手に続いた。
直前の最終プラクティスが雨に見舞われたことで路面のラバーは洗い流され、予選では急激なトラック・エボリューションと低い路面温度がドライバーを翻弄。ルイス・ハミルトン(メルセデス)とカルロス・サインツ(フェラーリ)はまさかのQ2敗退を喫した。
フェラーリ勢最速の6番手シャルル・ルクレールに続いたのはグリッド最年長のフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)。アレックス・アルボン(ウィリアムズ)とピエール・ガスリー(アルピーヌ)、そしてチームメイトのランス・ストロールを抑えて7番グリッドを持ち帰った。
イギリスGP以来となるポイント獲得に向けて8番手の好位置を手にしたかに思われたアルボンだが、フロアボディに関わる技術規定違反によりセッション後に失格処分が下された。
また、後述のようにペレスの走行を妨害したとして、予選12番手のハミルトンには3グリッド降格ペナルティが科せられた。
予選Q1:ペレスとハミルトン間でインシデント
公式タイヤサプライヤーのピレリは、ハード(白色)にC1、ミディアム(黄色)にC2、ソフト(赤色)にC3コンパウンドを持ち込んだ。
角田裕毅は1セット目の計測を終えて17番手に留まり、0.026秒速い16番手の僚友ダニエル・リカルド共々、ノックアウト・ゾーンに沈んだが、急激な路面改善を背景に最終ラップで12番手を刻んでQ2に駒を進めた。一方でリカルドは途中でラップを断念し、16番手(アルボンの失格により最終15番手)で敗退した。
ギアボックス・トラブルにより、週末唯一のドライプラクティス、FP2の大半を失ったサインツも競争力を発揮できず5番手に沈んだが、最終アタックで3番手をマークした。
トップ通過はペレス。チェッカーが振られた時点でノックアウト・ゾーンに沈んでいたものの、ラッセルを抑えてタイムシートのトップに立ったが、ハミルトンのせいで「1セットを無駄にした」と不満を表明した。
スチュワードはターン9でハミルトンとペレスの間で妨害が疑われる行為があったと記録した。フライング・ラップ中だったペレスは「このバカは何をやっているんだ?」と苛立ちをあらわにし、ハミルトンは「僕は彼の邪魔にならないようにしていた」と無線でチームに報告した。
ローガン・サージェント(ウィリアムズ)はFP3のクラッシュによるクルマの修復が間に合わずセッションに参加できなかった。
フェルスタッペンとハミルトン、そしてマクラーレン勢のみ、ソフトタイヤを1セットに抑えてQ2に進んだ。
予選Q2:サインツとハミルトンが敗退
5台が脱落し残る15台のマシンが挑んだQ2では、ノリスが0.009秒差でチームメイトを抑えて暫定トップに立った。1セット目の計測を経て、フェルスタッペンが降雨を報告したが、セッション中に雨が本格化することはなかった。
マクラーレン勢、ラッセル、そしてフェルスタッペンのトップ4は2セット目を投じず、終盤はガレージに留まり、Q3に向けてタイヤを温存した。
角田裕毅は1セット目に中古のソフトを履いて13番手をマーク。その後、新品に履き替えて最終ラップでは全セクターを自己ベストでまとめたが、Q3には0.110秒及ばず13番手でノックアウトした。
アルボンが7番手、ガスリーが9番手で奮闘のQ3進出を果たした中、ハミルトンとサインツは十分にラップを改善できず、各々12番手と11番手でQ2敗退を喫した。
決勝レースは日本時間8月25日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4307mのザントフォールト・サーキットを72周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。
2024年F1第15戦オランダGP予選リザルト
Pos | No | Driver | Team | Q1 | Q2 | Q3 | Laps |
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1 | 4 | ノリス | マクラーレン | 1:11.377 | 1:10.496 | 1:09.673 | 14 |
2 | 1 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:11.393 | 1:10.811 | 1:10.029 | 14 |
3 | 81 | ピアストリ | マクラーレン | 1:11.541 | 1:10.505 | 1:10.172 | 16 |
4 | 63 | ラッセル | メルセデス | 1:11.049 | 1:10.552 | 1:10.244 | 18 |
5 | 11 | ペレス | レッドブル | 1:11.006 | 1:10.678 | 1:10.416 | 17 |
6 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 1:11.370 | 1:10.689 | 1:10.582 | 24 |
7 | 14 | アロンソ | アストンマーチン | 1:11.493 | 1:10.845 | 1:10.633 | 16 |
DQ | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 0 | |||
8 | 18 | ストロール | アストンマーチン | 1:11.518 | 1:10.661 | 1:10.857 | 19 |
9 | 10 | ガスリー | アルピーヌ | 1:11.718 | 1:10.815 | 1:10.977 | 20 |
10 | 55 | サインツ | フェラーリ | 1:11.327 | 1:10.914 | 18 | |
11 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:11.375 | 1:10.948 | 13 | |
12 | 22 | 角田裕毅 | RB ホンダRBPT | 1:11.603 | 1:10.955 | 15 | |
13 | 27 | ヒュルケンベルグ | ハース | 1:11.832 | 1:11.215 | 17 | |
14 | 20 | マグヌッセン | ハース | 1:11.630 | 1:11.295 | 15 | |
15 | 3 | リカルド | RB ホンダRBPT | 1:11.943 | 9 | ||
16 | 31 | オコン | アルピーヌ | 1:11.995 | 9 | ||
17 | 77 | ボッタス | ザウバー | 1:12.168 | 9 | ||
18 | 24 | 周冠宇 | ザウバー | 1:13.261 | 9 |
コンディション
天気 | 晴れ |
---|---|
気温 | 25℃ |
路面温度 | 31℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1オランダGP |
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セッション種別 | 予選 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | ザントフォールト・サーキット |
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設立 | 1948年 |
全長 | 4307m |
コーナー数 | 14 |
周回方向 | 時計回り |