レッドブル「彼らには失うものが何もない」メルセデスを要警戒、手に汗握る白熱の三つ巴を予想
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レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表は9月4日(日)に行われるF1オランダGPの決勝レースについて、フェラーリにメルセデスを加えた三つ巴による白熱した接戦になると考えている。
土曜のスターティンググリッド争いは0.021秒という僅差でマックス・フェルスタッペンがシャルル・ルクレール(フェラーリ)を下す結果となった。
タイトル争いのライバルであるルクレールがQ3最初のラップで暫定ポールを手にする中、母国ファンの声援を受けたフェルスタッペンは最終ラップで見事、逆転して見せた。
予選を振り返ったホーナーは「頂点に立つエリートスポーツマンはプレッシャーに晒されながらも力を発揮することができるものだが、今日のマックスはまさにそれをやってのけた」と語った。
「彼は一層の経験を積みながら成長し続けており、シーズンを通して卓越したパフォーマンスを発揮できることを証明している」
「シャルルがとんでもない速さを見せた事で、マックスには完璧なラップを刻まなければならないという大きなプレッシャーがかかっていたが、彼はそれを成し遂げてみせた」
「僅かな差だったが、それが明日のレースに向けて決定的なものになった」
ギアボックストラブルに見舞われた事でフェルスタッペンはFP1のほぼ全てを失った。イニシャル・セットアップの評価ができないままに臨んだFP2では僚友セルジオ・ペレス共々、ミッドフィールドに埋もれた。
2日目に向けての巻き返しの背景には、金曜の夜に行われた大規模なセットアップがあった。
「前にも言ったように、すべてはチームワークだ」とレッドブルの指揮官は続ける。
「ミルトン・キーンズのファクトリーでは夜遅くまでシミュレーター作業や計算が行われるなど、舞台裏ではたくさんのハードワークが行われている」
もう1台のRB18をドライブしたペレスはQ3の最終ラップで足を滑らせグラベルに突っ込んだ。その結果5番手に留まり、3番手にはルクレールのチームメイト、カルロス・サインツが続いた。
ザントフォールトはコーナーのバリエーションが少ない事もあり、セットアップという点でクルマをスイートスポットに入れやすい側面がある。
これを背景にメルセデスは週末を通してトップ2チームに迫る速さを発揮。決勝ではルイス・ハミルトンが4番グリッド、ジョージ・ラッセルが6番グリッドに着く。
ホーナーは72周で行われる日曜のレースが3チーム入り乱れての熾烈な争いになるだろうと予想する。
「チェコが最終ラップを走り切れなかったのは残念だ。恐らく2列目に入っていたはずだが5番手に終わった。ただ、この位置からでもシャルルやカルロスを相手に戦えるはずだ」
「メルセデスもレースで競争力を発揮してくるだろう。彼らには失うものが何もないし、ハードにプッシュしてくるだろうから、明日はかなりエキサイティングな戦いになるだろう」
2022年F1オランダGP予選では、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジションを獲得。2番手にシャルル・ルクレール、3番手にカルロス・サインツと、フェラーリ勢が続く結果となった。
オランダGPの決勝レースは日本時間9月4日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4,307mのザントフォールト・サーキットを72周する事でチャンピオンシップを争う。