ルイス・ハミルトン、開幕戦に新スペックを投入するレッドブル・ホンダを警戒

2019年F1オーストラリアGPの木曜記者会見に臨んだマックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンcopyright Red Bull Content Pool

レッドブル・ホンダ初陣の時が迫る中、昨年F1ワールドチャンピオンに輝いたメルセデスAMGのルイス・ハミルトンは、開幕オーストラリアGPでマシンスペックを増強するレッドブル・レーシングへの警戒を強めている。

ミルトン・キーンズのチームは、当初第3戦中国GP用に計画していた今季マシン「RB15」のアップデートを、前倒しという形でアルバート・パーク・サーキットに投入する事を決断。ホンダが用意した”パワフルな”エンジンに開発意欲を掻き立てられたエイドリアン・ニューウェイが、技術チームにムチを打ち、早期投入が実現した。

シルバーアローは、ウィンターブレイク後に行われたバルセロナ合同テストで異なるスペックの2種類のW10を走らせており、サイドポッド周りを除いて、開幕の舞台には大掛かりなアップグレードを持ち込んでいない。

「テストが終わった後も、絶えずクルマは改善されている。テスト期間ですら、その翌日にはマシンのスペックが変わってる位だからね」とルイス・ハミルトン。アルバート・パークのFIAプレスカンファレンス室で、開幕戦までのマシン開発の舞台裏について語った。「テストでは新パーツの投入を繰り返して、今の自分達の”立ち位置”を分析するんだ」

「新しく得られたデータはファクトリーの風洞に持ち込まれ、エンジニア達はそのインフォメーションを元に作業に取り組む事になる。だから誰もがテスト後にマシン性能を更に強化させることになるんだ」

メルボルンのグリッドで、外見上最も大きな進化を果たしているのはレーシングポイントだ。当初から大規模なアップデートを持ち込むとしていたが、今季マシン「RP19」のエアインテーク脇には水平のフィンが取り付けられ、ミラー周りやバージボードも大きく形を変えている。

「メルボルンでお目見えするクルマは、テストの時よりもフレッシュなものになる。僕らはその新しいクルマに関して更に理解を深めるべく、仕事に取り掛かるつもりだ。でも、これは誰にとっても同じことだと思う」

「僕らはアップグレードを持ち込んでないけど、レッドブルはアップグレードを投入するみたいだから、彼らの新しいクルマがどう機能するかに注目してる。フェラーリも毎年最初のレースでアップグレードを持ち込むから、こちらも興味深いね」

メルボルンでRB15が大きく進化する事を明らかにしたのは、レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコだが、現時点では具体的にどのような改善が施されているのかは明らかになっておらず、ガレージ内のマシンを見ても、ぱっと見で分かるような明らかな変化は確認できない。

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