ハースF1、ニキータ・マゼピンと決別との複数報道…後任については異る見解

ハースF1チームのニキータ・マゼピン、2021年9月4日F1オランダGP予選にて (2)Courtesy Of Haas

ハースF1チームがニキータ・マゼピンとの現行F1シート契約を解除したとの複数の報道が飛び交った。現時点で公式発表はなく、米国カナポリスのチームは沈黙を保っている。

マゼピンのチームメイト、ミック・シューマッハの母国ドイツの「Sky Deutschland」は3日、ハースが23歳のロシア人ドライバーと袂を分かったと伝えた。

報道によると、後任はリザーブドライバーのピエトロ・フィッティパルディだという。マゼピンとの契約が解除となった場合、チーム代表のギュンター・シュタイナーは真っ先にフィッティパルディに電話を掛ける意向を示していた

ハースのスポンサーを務めるHOME DELUXEのアレクサンダー・トスCEOも同日、マゼピンに代わってフィッティパルディがレギュラードライバーを務めると強く示唆するような投稿を自身のInstagramに上げた。

Courtesy Of thossalex@Instagram

ニキータ・マゼピンに代わってピエトロ・フィッティパルディが2022年ハースF1のレギュラードライバーを務めると強く示唆するような投稿を自身のInstagramに上げたハースのスポンサーを務めるHOME DELUXEのアレクサンダー・トスCEO

同じくドイツの日刊紙「BILD」も同じ日、両者の決別が「現実となった」と伝えたが、後任レースのトップに立っているのはアントニオ・ジョビナッツィだと報じた。

ハースはフェラーリからパワーユニット一式の供給を受け、設計に際しても事実上の支援を受けている。昨年までアルファロメオのステアリングを握っていたジョビナッツィはフェラーリ子飼いのドライバーであり、今季はフォーミュラE選手権に参戦する傍ら、フェラーリのリザーブドライバーを務める予定だ。

決別は時間の問題との見方が多い。

ウクライナ自動車連盟及び国際オリンピック委員会からの排除勧告にも関わらず、FIAは条件付きでのロシア/ベラルーシ人ドライバーの競技参加を認めたが、イギリスは両国の自動車連盟が発行するライセンスの認証停止を宣言。マゼピンはF1イギリスGPから締め出された

英国のみならず、ライセンス認証及びビザ発給停止を含め、マゼピンが複数のグランプリに参戦できなくなる可能性は十分にあり、また、ウクライナ侵攻を指示したプーチン大統領と緊密な関係にあるとされるマゼピンの父、ドミトリーが所有するウラルカリとハースとの冠スポンサー契約の解除は避けられそうになく、明るい材料は一つもない。

なお、F1がロシアGPの開催契約そのものを解除したため、仮にシートを維持てきたとしても、マゼピンが今後、母国レースでステアリングを握る機会は望めそうもない。

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