F1スペインGPのカレンダー存続が正式決定、2020年の開催契約を締結

2019年F1スペインGP予選が行われたバルセロナのカタロニア・サーキットcopyright Red Bull Content Pool

フォーミュラ1は8月27日、カタロニア・サーキットと2020年シーズンのF1スペインGP開催契約を締結した事を発表した。スペイングランプリは、地元出身の2度のF1ワールドチャンピオン、フェルナンド・アロンソが現役引退を発表して以降、カレンダーからの脱落が囁かれ続けていた。

同サーキットは、カタルーニャ自治政府、モンメロ市議会、そしてカタルーニャ・オートモービル・クラブ(RACC)の三者が運営。あらゆる要素が合わさったテクニカルコースとして、レースのみならず公式テストの場として長年に渡って親しまれてきた。

F1のチェイス・ケアリー最高経営責任者は「我々はチャンピオンシップの新たなテリトリー開拓を目指しているが、それと同時に、F1発祥の地であるヨーロッパでのグランプリを守り続ける事もまた、我々の戦略の一部だ」との声明を発表した。

契約は来季一年のみであるものの、ケアリーCEOは「これから数ヶ月間をかけて、更なる関係の継続が可能かどうかを議論していく予定だ」と述べ、2021年以降のF1スペインGP開催に向けて、プロモーターとの協議を重ねていく事を明らかにした。

今回の契約によって、スペイングランプリは30年連続、通算50回目の開催を迎える事になる。初開催は1951年。バルセロナのペドラルベス・ストリート・サーキットで開催された。1991年以降は、カタロニア・サーキットが舞台を担っている。スペインGPは過去3年で計51万556人を集客。地域経済に大きな影響を与えている。

チーム側はコスト増を理由にカレンダー拡大に反対しているが、F1はマーケット拡大のために、新興国でのグランプリ開催に精力的に取り組んでいる。2020年シーズンは、活躍著しいマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)の母国、オランダとベトナムの2カ国が新たに加わる事が確定しており、来季のF1は、史上最多となる全22戦で構成される可能性がある。

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