メルセデス、アルボンの来季決するイモラで7連覇決めるか?混戦必至 史上初の2Day制 / F1エミリア・ロマーニャGP テレビ観戦ガイド

イモラサーキットCourtesy Of Red Bull Content Pool

2020年シーズンのF1第13戦エミリア・ロマーニャGP(Formula 1 Emirates Gran Premio Dell’Emilia Romagna)が、10月31日(土)と11月1日(日)の2日間の日程で開催される。

舞台となるのは2006年以来、14年ぶりの復活となるイモラ・サーキットだ。イタリア国内でのグランプリは今年、モンツァ、ムジェロに続く3戦目で、100回目のF1世界選手権ラウンドを迎える事になる。

現地イタリアと日本の時差は8時間で前戦ポルトガルと同じだが、各セッションは概ね1時間前の開始となり、日本時間18時~23時の時間帯にかけて開催される。

サンマリノGPとして開催された2006年のイモラでは、フェラーリのミハエル・シューマッハがコースレコードとなる1分22秒579を記録してポールポジションを獲得。62周のレースでポール・トゥ・ウインを果たしたが、この時は本大会よりも24m長い全長4.933kmのレイアウトで行われた。

今季もF1の地上波やBSでのテレビ中継は行われない。視聴に際しては有料放送か有料ネット配信サービスを利用する必要があるが、いずれも無料期間を設けているため上手く利用したい。

F1を見るための3つの方法

コース及びレース概要


イモラ・サーキットで開催された2019年イタリアF4選手権第5戦 / © Red Bull Content Pool

アルファタウリ・ホンダが拠点とするファエンツァから20kmほどの場所に位置するイモラ・サーキットでのF1は、世界中のモータースポーツファンに暗黒の週末として記憶されている。

1994年のサンマリノGP予選でローランド・ラッツェンバーガーが、翌日の決勝ではアイルトン・セナがウォールに激突して命を落とした。この事故を受けて、タンブレッロとヴィルヌーブはそれぞれシケインに改修された。

イモラは1周の71.39%(約3,505m)がストレートで、右コーナーが9.81%(約482m)、左コーナーが18.77%(約921m)という構成のストップ・アンド・ゴー型のレイアウトで、前大会後に再開発計画の一環として、ヘルマン・ティルケ監修のもとコース及び周辺施設の改修行われ、2007年9月に完成した。

DRSゾーンはホームストレートの1箇所。検知ポイントは90度コーナーのターン18を抜けた先に設置される。

コース解説:イモラ・サーキット

主な見どころ

史上初の2日間イベント

ウィリアムズの車両パフォーマンス部門を率いるデイブ・ロブソンが「本質的に全く別の新しいサーキット」と評するように、14年前とはレイアウトも路面も車体もエンジンも異なる状況でレースが行われるため、この点でチームはムジェロやアルガルベと同様の課題を抱えることになる。

ただし、今週末のイベントは2日制という異例のイベント形式であり、金曜フリー走行はなく、予選までに許されたプラクティスは1セッションのみとなる。各チームが週末の予測に基づいて持ち込むイニシャルセットアップの精度に加えて、90分という短時間でのプラクティスでのデータを元に、如何に臨機応変に、かつ的確なジャッジを下せるかどうかが1つのポイントとなる。

これはドライバー及びエンジニアに大きなプレッシャーを与える事となり、週末の予測不可能性を高めるだけに、通常のレースウィーク以上に興味深いレースが期待される。

アルファタウリ・ホンダは今年6月に、フィルミングデーを利用して現行型の「AT01」をイモラで走らせている。これがどの程度のアドバンテージをもたらすのかも1つの注目点と言える。

アルボンの将来

なお、週末に際してはピエール・ガスリーの2021年アルファタウリ・ホンダ続投が正式発表された。レッドブル系チームの残るシートは2つであり、アレックス・アルボンにとっては来季シートを掴むためのラストチャンスとなる。

クリスチャン・ホーナー代表は、前戦ポルティマオと今回のイモラでのパフォーマンスで来季シートを評価すると示唆している。ただし、ポルトガルGPでアルボンは、スタートポジションを大きく落とす12位に終わっており、既に来季マックス・フェルスタッペンのチームメイトは、ニコ・ヒュルケンベルグかセルジオ・ペレスの2択に絞られているとの見方が大勢を占める。

アルファタウリの来季シートに関しては角田裕毅が最有力候補であり、レース後の11月4日には2018年型「STR13」を持ち込んでのテストが予定されている。

メルセデス、決めるか7連覇

ドライバーズチャンピオンシップがルイス・ハミルトンで確定である事はほぼ疑いないが、仮にバルテリ・ボッタスがリタイヤに終わったとしても、これがイモラで決する事はない。だが、コンストラクターズ選手権でのメルセデスの7連覇の可能性は十分にある。

メルセデスは現在、レッドブル・ホンダに対して209ポイントもの大量リードを築いている。エミリア・ロマーニャGPの週末を終えて176ポイント以上の差をつければタイトルが決まる事になる。つまり、レッドブル・ホンダとしては今週末で33ポイント以上を縮めなければならないという事だ。

週末の現地天気

週末は好天に恵まれる予報。気候としても前戦ポルトガルGPと同様に最高気温が20度程度にまで上がる見通しで、ニュルブルクリンクのようなタフなコンディションとなる可能性は低い。

日付 天気 最高気温 最低気温 降水確率
10月31日(土) 18℃ 9℃ 0%
11月01日(日) 18℃ 10℃ 0%

開催スケジュールと放送日程

F1エミリア・ロマーニャ・グランプリは1回のフリー走行と予選、そして決勝の全3セッションで構成される。FP1は日本時間10月31日(金)18時に開始され、その4時間後に予選が行われる。決勝は11月1日(日)21時10分にフォーメーションラップを迎える。フジテレビ及びDAZNともに、フリー走行、予選、決勝の全セッションがノーカット生中継される。

フジテレビNextでは川井一仁と浜島裕英の両氏が解説を務める。実況は野崎昌一アナウンサー。放送開始時刻は、フリー走行と予選がセッション開始10分前、決勝は40分前となる。

スポーツチャンネルDAZNでは、小倉茂徳、田中健一、中野信治、サッシャの各氏が実況・解説を行う。国際映像以外にもライブタイミングやオンボードカメラ映像を一つの画面で楽しめる「F1ゾーン」が決勝で配信される。下記はすべて日本時間。

セッション
開始時間
CS放送
フジテレビ
ネット配信
DAZN
FP1
10月31日(土)
18:00-19:30 17:50- 18:00-
予選
10月31日(土)
22:00- 21:50- 22:00-
決勝
11月01日(日)
21:10- 20:30- 21:10-

F1を見るための3つの方法

タイヤ選択

前回のグランプリ以降に再舗装されたイモラの路面はスムーズで、タイヤへのストレスも高くはない。公式タイヤサプライヤーのピレリは今回、中間レンジのC2~C4コンパウンドを投入する。

ただし週末が通常の3日間ではなく2日間である事から、各マシンに供給されるセット数は削減され、ハード2セット、ミディアム2セット、ソフト6セットの計10セットとなる。唯一のフリー走行後に各車は3セットを返却しなければならない。

  • ハード: C2
  • ミディアム: C3
  • ソフト: C4

F1エミリア・ロマーニャGP特集

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