ホンダF1、イモラで勝利!91年のセナ以来「全員が着実に職務を果たした結果」と田辺TD
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ホンダF1エンジン勢は、4月18日(日)に行われたF1第2戦エミリア・ロマーニャGP決勝で、予選3番グリッドのマックス・フェルスタッペン(レッドブルダ)が後続に21秒差を付け完勝した。ホンダF1にとっては、1991年のアイルトン・セナ(マクラーレン・ホンダ)以来初めてのイモラでの優勝となった。
この日はレース前の激しい降雨が波乱を呼ぶ展開となり、2度のクラッシュで黄旗と赤旗、そしてセーフティーカーが導入され、計4名がリタイヤを喫した。
フェルスタッペンは1周目に2台を交わしてトップに立つと、その後は一貫したペースを刻んだ。赤旗からのリスタートの際に1度、危うい場面があったが、それを除けば完勝と呼ぶに相応しい走りを見せた。たが、他のホンダエンジン勢は苦しいレースを強いられた。
パワーユニット全交換を経て最後尾からスタートしたアルファタウリの角田裕毅は一時、ポイント圏内9番手にまで追い上げたものの、終盤のリスタートの際にスピンを喫して転落。トラックリミット違反による黒白旗(非スポーツマンシップ的行為への警告)を経て5秒ペナルティが科され、最終13位でフィニッシュした。
チームメイトのピエール・ガスリーは表彰台を視野に5番グリッドについたものの、フルウェットタイヤを選択した事が仇となり序盤に最後尾にまで転落。ただ辛抱強くステアリングを握り続けて最終的に8位フィニッシュを飾り、ランス・ストロール(アストンマーチン)の降格によって繰り上がり7位を獲得した。
2番グリッドのセルジオ・ペレスは1周目に4番手に後退。序盤のセーフティーカー(SC)先導下で他車2台を追い抜いたとしてストップ&ゴーペナルティを受け、更に2度目のSC再開時には角田裕毅と同じ様にスピンを喫して後方に転落。巻き返しを図るも一歩及ばずポイント圏内12位でレースを終えた。
イモラでの今季初優勝についてホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは「全員が着実に職務を果たした結果」と述べ、関係者全員の労をねぎらった。
Honda:F1エミリア・ロマーニャGP決勝
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
今日のエミリア・ロマーニャGPでは、レッドブル・ホンダのフェルスタッペン選手が、今シーズン初優勝を果たしました。
スタート前に降り出した雨の影響により、レースは非常に難しい路面コンディションの中で行われ、アクシデントが多発した事で赤旗中断などがあるトリッキーな展開でしたが、ドライバー、チーム、そしてホンダのメンバーそれぞれが着実な仕事をしたことで勝利を得る事ができました。
懸命の開発によって競争力のあるパワーユニットを送り込んでくれたHRD-SakuraとHRD-UKのメンバー、そして素晴らしい車体を開発してきたレッドブル・レーシングに感謝の言葉を贈ります。
5番手スタートのアルファタウリ・ホンダのガスリー選手は、序盤のウェットタイヤでの走行で一時は大きくポジションを落としましたが、粘り強い走りで巻き返しを見せ、8位入賞を獲得してくれました。
レッドブルのペレス選手、アルファタウリの角田選手も、共に良い走りを見せていましたが、残念なことに濡れた路面でスピンを喫し、完走を果たしたもののポイント圏外に終わりました。
まだ2戦を終えたところですが、良い戦いができていることを嬉しく思っています。ここからも長いシーズンが続きますが、一戦一戦を大事に全力で前進を続けていきます。
4月18日(日)にアウトードロモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリで行われた2021年F1第2戦エミリア・ロマーニャグランプリ決勝レースでは、3番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が優勝。2位はルイス・ハミルトン(メルセデス)。3位表彰台にはランド・ノリス(マクラーレン)が滑り込んだ。