今季の僕を象徴するようだ…とカルロス・サインツ、2位手中もエンジンブローで一転リタイヤに
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カルロス・サインツ(フェラーリ)は7月10日に開催されたF1オーストリアGP決勝レースで2位表彰台をほぼ手中に収めていたものの、終盤の劇的なエンジンブローによりリタイヤを余儀なくされた。
デグラデーションに苦しむマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に対し、サインツとシャルル・ルクレールのフェラーリ勢は終始、レースを有利に進めた。だが、約束されたかに思われたフェラーリ1-2の夢は信頼性不足によって潰えた。
サインツは2番手を走行するフェルスタッペンより1周あたり1秒近く速いペースを刻んでその差を縮めていき、残り15周でこれを完全に射程に捉えると、ターン4に向けて追い抜きにかかったが、まさにそのタイミングで車体後部から白煙と共に炎が上がった。
18ポイントもの大量得点のチャンスを失ったサインツは落胆の色を隠そうとはしなかった。前戦初優勝の勢いは白煙とともに消え去った。
「チーム的に1-2は本当に大きな成績だし、余裕で2位になれる状況だった。特にハードタイヤでのスティントは本当に速さがあったし、シャルル(ルクレール)に追いついていくことができていた。良い兆候だった。ペースはあったし勢いもあった」
「でも、少し勢いに乗ったと思ったらすぐに歯車が狂ってしまう。今シーズンの僕のストーリーのようにね」
「今週末の僕らは本当に速く、チームとして楽に1-2を達成できるはずだったのに」
サインツ、もといフェラーリにとっての救いは、コンストラクタータイトルを争うレッドブルも同じ様に1台を失った事だろう。セルジオ・ペレスはジョージ・ラッセル(メルセデス)との接触により車体に大きなダメージを負ってリタイヤした。
「今日の結果はチームにとっても僕自身にとっても、両チャンピオンシップに関わる重要なポイントを失う事に繋がったため受け入れ難い」とサインツ。
「でも、レースのたびにクルマのフィーリングが良くなり、より快適になってきてきる事は前向きな材料だ」
炎に包まれたF1-75が停車したのはちょうど、ターン4脇の傾斜だった。火がコックピットに迫る中、ブレーキペダルから足を離すとクルマが坂の下に下がっていってしまったため、サインツは中々、クルマから降りる事ができなかった。
「本当に厄介な状況だったよ。飛び出したかったけどクルマが転がってしまって。火が迫っているのは分かってたけど、マーシャルが来るのを待っていたんだ」
「なかなか来てくれないから少しヒヤッとしたけど大丈夫だった」
2022年F1第11戦オーストリアGPの決勝レースでは、2番グリッドのシャルル・ルクレールが通算5勝目を上げた。2位はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位表彰台はルイス・ハミルトン(メルセデス)という結果だった。
ポール・リカール・サーキットを舞台とする次戦フランスGPは7月22日のフリー走行1で幕を開ける。