失望と怒り…ルクレールの赤旗がなければポールだった、とフェルスタッペンとサインツ
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レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、シャルル・ルクレール(フェラーリ)のクラッシュにより予選が赤旗で終了しなければ、ポールポジションを獲得できたはずだと考えている。
22日(土)に行われた予選Q3では、フェルスタッペンがセクター1で全体ファステストを刻んだ直後に、暫定ポールの座に付けていたルクレールがプールサイドの出口でクラッシュを喫した。
車両及びデブリ回収のために赤旗が振られた事で、フェルスタッペンを含むライバル達はラップを断念せざるを得ず、その結果、ルクレールの2019年以来のポールポジションが決した。
エンジニアから赤旗の事実を聞かされたフェルスタッペンは放送禁止用語を連発して怒りを爆発させ、チーム代表のクリスチャン・ホーナーは「マックス、(ルクレールは)シャシー交換の可能性がある。それにルイス(ハミルトン)は7番手だ」と言って、血の気の多いオランダ人ドライバーをなだめた。
予選を終えたフェルスタッペンは「最初の計測でラップタイムを出したドライバーは誰もいなかったんじゃないかと思う。基本的には2周・3周目で最速が出せるように計画していただろうからね」と述べ、赤旗がなければタイムシートの並びは大きく異なっていたはずだと主張した。
更に「トンネルに入る前に0.15秒改善していたし、前のラップではターン10と11でミスをして1秒以上を失っていたから、2回目のアタックでポールポジションを決められると思っていた。タイヤのグリップも格段に良くなっていたし、走行を続けていれば最終セクターでも改善できていたはずだ」と述べ、赤旗の影響でポールのチャンスが潰えたとの考えを示した。
その一方で「とは言え、これまでのところ本当に良い週末を過ごせていると思う。木曜日から上手く挽回できた事だし悪くはない」「僕はあまり”たられば”の話を気にしたりはしない。赤旗が出たのが現実だ」とも述べた。
半端な形で予選を終えて失望したのはフェルスタッペンだけではない。ルクレールのチームメイト、カルロス・サインツもまた、赤旗がなければポールを獲得できていたはずだと考えている。
サインツは「受け入れるのは難しい。人生においてモナコでポールポジションを獲得するチャンスなんてそうそうあるもんじゃないけど、今日は間違いなくポールを獲得できるだけのペースがあった」と語った。
「最終2回目のラップの際に、ターン1でペレスを交わせずコンマ1秒を失ってしまったけど、その後はかなりスピードを上げる事ができて、ラップタイム的にも上手くリカバーできていた」
「最終セクターで上手くラップタイムを出し切る事ができると思っていたのに、ターン13を過ぎた所で黄旗が見えたから走行を中止せざるを得なかった」
「ポールポジションと優勝が可能だと思って予選に臨んだのに、結局4番手に並ぶ事になってしまい、本来であれば手にしていたはずの場所から遠く離れてしまった」
両者ともチャンスを失った事に行き場のない怒りを覚える一方、モナコで限界までプッシュすれば容易にクラッシュし得るものだとして、ルクレールに非はないとの考えを示した。
最速タイムホルダーが赤旗クラッシュを喫する劇的結末を迎えたモナコGP予選では、シャルル・ルクレール(フェラーリ)がポールを獲得。2番手にマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、3番手にバルテリ・ボッタス(メルセデス)が続く結果となった。