ホンダF1田辺「本当に厳しい週末だったが、ガスリーの10位入賞で報われた」
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7月8日(日)に行われたF1第10戦イギリスGP決勝レースを終えて、ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターが週末全体を振り返った。
トロロッソ・ホンダ勢は14番グリッドのピエール・ガスリーが10位入賞を果たし1ポイントを獲得。ラスト3周でセルジオ・ペレス(Force India)をオーバーテイクし10番手でフィニッシュした。モノコックの交換によってピットレーンスタートを強いられたブレンドン・ハートレーは、1周を走ったのみでリタイヤしている。
Honda:F1イギリスGP決勝を終えて
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
本当に厳しい週末でした。特にトロロッソとホンダのメカニックにとっては、限られた時間内での作業が求められる難しい場面がありました。土曜日はブレンドンのクラッシュが発生した事で、彼のパワーユニットとシャシーを交換しつつ、ピエールのサスペンションも同時に交換する必要がありました。
これらの苦労はピエールの粘り強く素晴らしいレースによって報われました。彼は決して諦めることなくレースを戦い、ラスト2周のところで10番手にポジションを上げ、貴重なチャンピオンシップポイントを手に入れてくれました。
ブレンドンについては、レース前のレコノサンス・ラップでマシンに異常が見つかったため、レース前に懸命に修復を試みたものの、残念ながら問題の解決には至らず、一周走行したのみでレースを終える事となりました。今後、トロロッソと協力しながら原因究明を進めていくつもりです。
このコメントが発表された後、スチュワードはフォース・インディアのセルジオ・ペレスとの接触の件でピエール・ガスリーに5秒加算ペナルティを加算。最終結果は13位という形となった。この裁定に対してガスリーは「でたらめだ」と述べ、憤りをあらわにしている。
また、ハートレーのマシントラブルについては詳細が判明。田辺は次のように語り、エンジン側の問題であったと明らかにした。「レース前のレコノサンス・ラップでマシンに異常が見つかりました。レース前に懸命に修復を試みたものの残念ながら問題の解決には至らず、一周走行したのみでレースをやめました。この問題に関しては、結果的に前日のPU交換作業時の組み付け作業の不具合が原因であったことが分かっています」
トップチェッカーはスクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテル。2番グリッドから逆転勝利を掴み、キャリア通算51勝目イギリスGP2勝目を手にした。2位はポールシッターのルイス・ハミルトン、オープニングラップの接触事故から見事巻き返した。3位はキミ・ライコネン。ポディウムの最後に滑り込み、跳馬が大量ポイントを得てメルセデスとのギャップを広げた。