ホンダF1、ポテンシャル活かせず”残念”なダブル入賞…田辺TD、中東3連戦での挽回誓う
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ホンダエンジン勢は、ドライコンディションで高い競争力を発揮しながらもウェットとなって以降は調子を崩し、ポテンシャルを活かし切れないままにイスタンブール・パーク・サーキットを後にする事となった。
11月15日(日)に行われたF1第14戦トルコGP決勝レースでは、路面コンディションの変化によって目まぐるしく展開が動く中、アルファタウリ勢は挽回叶わずポイント圏外でレースを終え、レッドブル勢もマックス・フェルスタッペンが6位、アレックス・アルボンが7位と、奮わぬ成績に終わった。
Pos | Driver | Team | Laps | Time | PTS |
---|---|---|---|---|---|
6 | フェルスタッペン | レッドブル | 58 | +44.873s | 8 |
7 | アルボン | レッドブル | 58 | +46.484s | 6 |
12 | クビアト | アルファタウリ | 57 | +1 lap | 0 |
13 | ガスリー | アルファタウリ | 57 | +1 lap | 0 |
乾いた路面の中で行われた初日セッションで全4台がトップ7に名を連ねていた事を思えば、6-7位のダブル入賞は失望以外の何物でもなかった。
2番グリッドのエース、フェルスタッペンはスタートで出遅れた後も精彩を欠き、らしからぬ派手なスピンを2度も喫した。4番グリッドのアルボンもルイス・ハミルトンやセバスチャン・ベッテルを果敢にオーバーテイクするなど、第2スティントまでは眼を見張るパフォーマンスを示したが、2セット目のインターミディエイトに履き替えて以降はペースを失った。
アルファタウリ勢は、路面が乾き出した終盤に好ペースを刻んだ以外は、グリッド前のPU交換を巡る混乱を含めてポジティブな部分が一切なく、チーム名変更後としては初のノーポイントレースに終わった。ダニール・クビアトは16番グリッドからスタートして12位、ピエール・ガスリーは珍妙なPU交換規定違反のために19番グリッドからスタートして13位でフィニッシュした。
ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは58周に及んだ長き戦いを終えて失望をあらわにすると共に、7度目の世界タイトルを手中に収めたルイス・ハミルトンに賛辞を贈った上で、残り3戦となったアブダビ及びバーレーンでの中東トリプルヘッダーでの挽回を誓った。
Honda:F1トルコGP決勝を終えて
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
今日のトルコGP決勝はスタート前に降った雨のため、ウエットコンディションでのレースとなりました。レース時には止んだものの、低い外気温であったこともあり終了までドライにはならず、路面状況が徐々に変わる中、タイヤマネージメントと言った点で難しいレースになりました。
プラクティス及び予選での感触が良かったレッドブル・レーシングですが、フェルスタッペン選手が6位、アルボン選手が7位と残念なポジションでの終了となりました。スクーデリア・アルファタウリ・ホンダの2台は、オーバーテイクのために走行ラインを外す事が難しい状況であった事などから、ポジションアップに苦しみポイント圏外でのフィニッシュとなりました。
今シーズンは中東での3連戦を残すのみとなりました。良い形でシーズンを締め括れるように準備を進めていきたいと思います。
最後に、難しいコンディションで予選6番手から見事なレース運びで優勝を飾り、7回目のチャンピオンシップ獲得を決めたハミルトン選手にホンダを代表して祝福の言葉を贈ります。
11月15日(日)にイスタンブール・パーク・サーキットで行われた2020年F1第14戦トルコグランプリ決勝レースでは、6番グリッドからスタートしたルイス・ハミルトン(メルセデス)が通算94勝目を上げて優勝を飾り、7度目のタイトルを手にした。2位はセルジオ・ペレス(レーシングポイント)。3位表彰台にはセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が滑り込んだ。