陥れた? フェルスタッペン「あんな人は初めてみた」ラッセルを猛非難、F1カタールGPポール剥奪を巡り関係緊張
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F1カタールGP予選後の審議でポールポジションが剥奪された件に関してマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、「あんなに他人を陥れようとする人を見たのは今回が初めてだ」と語り、ジョージ・ラッセル(メルセデス)を強く非難した。
フェルスタッペンは土曜日の予選でトップタイムを記録したものの、最終アタックに向けての準備ラップ中に「不必要に低速で走行」したとして、デレク・ワーウィックを含む4名の競技審判団の調査を受けた。
土曜の夜に行われた聴聞会にはラッセルも出席した。スチュワードは調査を経て、フェルスタッペンがラッセルの走行を妨害したと結論付け、1グリッド降格ペナルティと1点のペナルティポイント(累積6点)を科す決定を下した。
この結果、フェルスタッペンは日曜のレースを2番グリッドからスタートしたが、開始直後のターン1でラッセルを抜き、後続に6秒差をつけ優勝した。一方のラッセルは、タイヤ交換作業の遅れによりピットストップでタイムを失い、表彰台のチャンスを奪われ4位に終わった。
レース後のインタビューでフェルスタッペンは、予選後の出来事について不満を隠さなかった。
「正直、僕にペナルティが科されるなんて信じられなかった。でも、ある意味、この世界では、驚くことなどない。納得しているわけじゃないけど、どこかで気持ちを切り替えなきゃならない」とフェルスタッペンは語った。
「あまり楽しいものじゃなかった。ラップを遅く走ってペナルティが科されたケースは初めてだと思うからね。実際、僕は他の人の準備ラップを邪魔しないよう、配慮しようとしただけなのに、ペナルティが科されるなんて。親切にしなきゃよかったのかもしれない」
「僕はそのことを説明しようとしたけど、まるで壁に向かって話しているような感じだった」
「タイヤが冷えていてプッシュしなきゃならない人たちがいたりといった具合に、あの当時はみんなが色々な事情を抱えていたわけで、僕としては最終コーナーに向けて混乱を引き起こして誰かのラップを台無しにする事態を避けたかったんだ」
フェルスタッペンはさらに、これまでに数多くの聴聞会で様々なドライバーと対峙してきたものの、「あんなに他人を陥れようとする人を見たのは今回が初めてだ」と語り、ラッセルに対する「尊敬の念を全て失った」と付け加えた。
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、決定から一夜明けた日曜のレース前になってもフェルスタッペンがラッセルへの不満を抱えていたと明かした。
ホーナーは、「スチュワードの前での振る舞いを含め、彼はジョージに腹を立てていて、そのモチベーションと共にレースに臨んだ」と明かし、次のように続けた。
「ジョージもその空気を感じ取っていたように思う。ドライバーズパレードでのトレーラーの中では、2人の間に少し緊張した瞬間があったようだ。マックスは、昨日の出来事が少しやり過ぎだったと感じていた」