ザウバー、10戦目で遂に初ダブルQ2「最大の好機」待望の入賞に焦点を合わせるボッタス、立ち直った周冠宇

レースエンジニアのスティーブン・ペトリックとバルテリ・ボッタス、ザウバーCEOのアドレアス・ザイドル、2024年6月22日F1スペインGPCourtesy Of Sauber Motorsport AG

F1第10戦スペインGP予選に挑んだコンストラクター選手権最下位のザウバーは、バルテリ・ボッタスが12番手、周冠宇が15番手と、2024年シーズン初のダブルQ2進出を果たした。

1年半後の”アウディ化”に向けて今季のザウバーはこれまで、悪い意味で一貫して低調なパフォーマンスに甘んじてきたが、新しい開発が功を奏してRBやハースを上回る速さを見せた。

Courtesy Of Sauber Motorsport AG

カタロニア・サーキットを周回するバルテリ・ボッタス(ザウバー)、2024年6月22日F1スペインGP

2レース前に導入されたシングル・パイロンに合わせて、フラップを含むリアウイング全体が再設計された。また、空力と冷却効率を改善するため、フロント・ブレーキダクトにも改良の手が加えられた。

予選を終えたボッタスは「2台揃ってQ2に進めて嬉しい」と振り返った。

「クルマの感触は良かったし、週末全体を通してかなり順調だ。今週末は前回のイベントと比べてクルマが確実に良く、自信を持って走れてる」

「持ち込んだ新しいパーツも確実に役割を果たしているし、僅かながらも着実に一歩前に進むことができた」

Q3には届かなかったが、ボッタスは今シーズン初のポイントフィニッシュに近づいていると感じている。

「これまでのシーズンの中で最大のチャンスだと思う」とボッタスは語る。

「とは言え仕事はまだ半分しか終わっていない。明日はゲームのトップに立ち、このポジションをトップ10に変えるために最善を尽くす必要がある」

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スタート練習に取り組むザウバーのバルテリ・ボッタスと周冠宇、2024年6月22日F1スペインGP FP3

今シーズン初のQ2進出を果たした周冠宇は「結果が良いこともそうだけど、クルマの感触と自信が戻ったことも同じ様に重要だ」と語る。

「新品タイヤをQ1で使ってしまっていたから、Q2では最初に中古で出て、その後、新品に交換することが分かっていたから、突破するのが難しいことは覚悟していた」

「それでも最終的な結果には文句はない。今週末は少し立ち止まってリセットする時間を作った。ここ数戦は厳しい状況だったから、シャシーの交換を含めて大幅な変更を加えた。その結果、すべてが上手くまとまって来たように思う」

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ザウバーのアレッサンドロ・アルンニ・ブラービ代表、2024年6月22日F1スペインGP

チーム代表を務めるアレッサンドロ・アルンニ・ブラービは、序盤とは異なり伝統的なミドル~ハイダウンフォースコースに戻ってきたことで、パッケージをより適切に評価することができたとして、最新のアップグレードはクルマの改善に繋がっているとの考えを示した。

「我々は今日、主なライバルであるRBとウィリアムズの各2台、そして1台のハースを上回る結果を残すことができた。バルテリとジョウはともに堅実なセッションを過ごし、重要な局面でベストラップをまとめてくれた」

「タフな3レースを経てジョウが本来の位置に戻ったことを本当に嬉しく思っている。彼は自信を取り戻し、予選ではリラックスしてステアリングを握っていた。これは彼とチームにとって本当にポジティブなことだ」

「この後は明日のレースに集中していく。仕事はまだ終わっていない。手持ちのカードを上手く使い、両ドライバーをトップ10に入れるために全力を尽くすつもりだ」


2024年F1スペインGP予選ではランド・ノリス(マクラーレン)がポールポジションを獲得。2番手にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番手にルイス・ハミルトン(メルセデス)が続く結果となった。

決勝レースは日本時間6月23日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4657mのカタロニア・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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