F1スペインGP:ニキータ・マゼピンに3グリッド降格ペナ…予選でランド・ノリスを妨害
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デレク・ワーウィックら4名から成るF1スペインGPのスチュワードは8日の公式予選を終えて、ランド・ノリス(マクラーレン)の走行を妨害したとしてニキータ・マゼピン(ハース)に3グリッド降格と1点のペナルティポイントを科す裁定を下した。
マゼピンは予選20番手と最下位であったため、この裁定によるスタートポジションへの影響はないが、デビュー4戦目におけるペナルティポイントの累積は2点と増えた。ポイントは12ヶ月間有効で、12点に達すると1レースの出走禁止処分が下される。
インシデントは予選Q1で発生した。1セット目のタイム計測に臨んでいたノリスは第1セクターで全体ベストを刻むも、最終ターン15でマゼピンに前を塞がれタイムを大きく失った。
この際マゼピンはチーム無線で後ろからノリスが接近している事を知らされていたが、ターン13と14の間でキミ・ライコネンと角田裕毅がピットインに向かうためにマゼピンを追い抜いた事で複雑な状況が生まれた。
アタック前のアウトラップ中だったマゼピンは2台を交わそうとし、この動きがノリスの走行を妨げる格好となった。
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— Formula 1 (@F1) May 8, 2021
スチュワードは予選を終えてマゼピン、ノリス、チーム代表者からの聴取を経て、複数の角度からの証拠映像とテレメトリー、チーム無線などを確認し、一件の責任はマゼピンにあるとの判断を下した。なおノリスは最終的にQ3進出を果たして9番グリッドを獲得した。
スチュワードはマゼピンが難しい状況に遭遇していた事実を認め、ノリスからも同様の指摘があったとしながらも「ノリスの追い抜きを待ってさえいれば、マゼピンはノリスの後に付いて計測に向かえたはず」であるとして「不必要な妨害行為」と認定し、マゼピンに罰則裁定を下した。