リッチエナジー社が消滅、ストーリー氏が経営から退陣「ライトニング・ボルト」へと社名を変更

ガレージからピットへと出るハースのケビン・マグヌッセン、F1イギリスGP予選にてcopyright Haas

リッチエナジー社が消滅した。ハースF1チームのタイトルスポンサーを務めるリッチエナジー(Rich Energy Limited)が7月16日、登記変更を行い、ライトニング・ボルト(Lightning Volt Limited)へと社名変更した事が、イギリスの企業登記局の公式文書によって明らかとなった。

更に、同社の創設者にして最高経営責任者を務めていたウィリアム・ストーリー氏に代わり、マシュー・ケル氏が全株式の75%を取得して筆頭株主に就任。ストーリー氏と共に、ゾラン・テルジッチ氏が経営から退いた事も判明した。また、登記住所も変更された。

先週木曜、ハースF1チームとのスポンサー契約解消が突如発表されて以降、同社の株主はストーリー元CEOから経営権を剥奪するために法的プロセスを進めていた

混乱の中で開催されたF1イギリスGPを終えて、ストーリー元CEOは現地16日深夜にソーシャルメディアを通じて「少数派株主の企てによって、嫌々ながらもリッチエナジー株の大半を売却した」と発表。末尾に、映画ターミネーターの決め台詞「I’ll be back」を引用した。

ハースは11日、リッチエナジーとのスポンサー契約を盾に、請求済みのスポンサー費用の内、未払いとなっている600万ポンド(約8億円)、そして契約によって得られるはずの将来の売上である2020年分の1400万ポンド(18億8000万円)と、2021年分の1500万ポンド(約20億円)を合わせた合計3500万ポンド(約47億円)の支払いを要求していた事が分かっている

ストーリー元CEOは13日、取締役会での決議を経て、エナジードリンク缶「リッチエナジー」の独占販売権を、同氏が所有する第三企業に譲渡したと発表しており、リッチエナジーの販売は今後も継続される可能性がある。

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