レッドブル・ホンダ、”高いポテンシャル秘めた”2021年型「RB16B」シェイクダウンを無事完了も…
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レッドブル・ホンダは2月24日(水)、フィルミングデーを使用して英国シルバーストン・サーキットのナショナルサーキットで2021年型F1マシン「RB16B」のシェイクダウンを実施した。
厳しい寒さとなったこの日、まずはセルジオ・ペレスがステアリングを握った。マックス・フェルスタッペンは午前に2019年型「RB15」をドライブ。午後に「RB16B」に乗り換えた。
例年よりプレシーズンテストの日数が大幅に削減されているため、事前の走行確認の意味合いは大きい。コックピットを降りたフェルスタッペンは「新しいクルマと新しいパワーユニットに慣れる事、そしてスムーズに走れるよう調整して、バーレーンテストに向けて準備を固めておく事が重要だった」と語った。
初の実地走行は深刻なトラブルもなく、クリスチャン・ホーナー代表は「すべてを梱包してバーレーンに送り出す前に、基本的な部分で全てが上手く機能していることを確認することができた。その意味で今日は成功だったと言える」と振り返った。
フェルスタッペンに先行して新車のステアリングを握るという栄誉ある役割を与えられたペレスは「RB16B」に高いポテンシャルを感じたようだ。
「ドライバーにとってもチームにとっても感動的で特別な1日になった。冬の間、懸命に努力を重ねてきたからね」とペレス。
「多くの可能性を秘めていると言えると思う。コンディションは良くなかったけど、マシンの感触を掴めて良かったし本当にエキサイティングだった。走行に先立ってドライブしたRB15と比べると、全体的なグリップとトップスピードの向上を感じることができた」
なおこの日はレギュラードライバーの2人だけでなく、リザーブ兼開発を務めるアレックス・アルボンも「RB15」を駆りコースに出た。
2022年以降のF1復帰を目指すタイ人ドライバーにとって、マシンをドライブする感覚を維持しつつ、フェルスタッペンやペレスから「RB16B」のフィードバックを得ることは、シーズンを通してマシン開発をバックアップしていく上で有益だ。
興味深いのは、この日チームからメディア向けに公開された写真に肝心の「RB16B」が写っていない事だ。カメラに収められているのは全て「RB15」で、76枚の中で1枚も新車の画像がないのだ。
火曜日にリリースされたレンダリングイメージは「RB16B」が前季型とかなり似通っている事を示唆するもので、規約変更に伴うフロアなどの顕著な変更は別として、ノーズ下のケープやサイドポッド、リアサスペンションの変更など、変化はかなり限定的だった。
直前までライバルチームに絶対に知られたくない事がある…レンダリングを真に受けるなよ、という事か…ホンダのラストイヤーに臨むミルトンキーンズのチームの本気度が伺える。