散々サインツ「メチャクチャだ!」ハミルトンとの接触でペース喪失、命を救った代償で5秒、遅すぎる戦略コール
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接触によって出鼻を挫かれ、ピットストップで2度に渡って大きくタイムを失う等、フェラーリのカルロス・サインツにとって、3番手スタートから8位に終わったF1第15戦オランダGPは散々なレース展開だった。
1周目にルイス・ハミルトンとの接触で右のフロアエッジにダメージを負い、最初のピットストップでは大幅にタイムをロス。セットアップの当ても外れてペースに苦しむ中、終盤のストップでは人命を救ったと思ったら5秒ペナルティを科された。
サインツはザントフォールトでの72周を「メチャクチャだった。レースを通して終始、大変だった」と総括した。
「セットアップは予想通りにはいかず、スタートでのルイスとの接触でダメージを負い、少しペース不足だった」
チーム代表のマッティア・ビノットによれば、1回目のピットストップはコールそのものが遅かった事が原因だ。
戦略判断が遅かったためにクルマが停車した際、左リアタイヤ担当のメカニックは車両の右前方にいた。12.79秒のロスだった。
終盤のストップでは、リリースされた際に隣のガレージのマクラーレンがランド・ノリスのタイヤ交換に取り組んでいた。
かつての所属チームのメカニックを轢いてしまう事を懸念したサインツは、慎重にファストレーンへと出た。その結果、後方から向かってきたフェルナンド・アロンソの走行を妨害する格好となった。
これがアンセーフリリースと見なされサインツは5秒を食らった。結果、5位フィニッシュながらも8位に降格となった。サインツはこの裁定に異議を唱える。
「あれはアンセーフリリースじゃない。レーンへのリリースは適切だった。でもマクラーレンの連中の命を奪わないためにブレーキをかけなきゃならなかった」
「要は回避行動をとった結果、ペナルティを科されたわけだ」
「本当に悔しいし、理解できるものじゃないから、これからFIAと話すつもりだ」
2022年F1第15戦オランダGPの決勝は、母国出身のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季10勝目を挙げた。2位はジョージ・ラッセル(メルセデス)。3位表彰台にはシャルル・ルクレール(フェラーリ)が滑り込んだ。
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