F1イタリアGP、モンツァDRSゾーンを延長…全面再舗装に加えてグラベル追加や縁石変更も
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2024年のF1イタリアGPに向けて国際自動車連盟(FIA)は、モンツァ・サーキットのDRSゾーンを103m延長した。オーバーテイクの改善を狙った措置と思われる。
ポールシッターがレースに勝つ確率はモナコ以上と、モンツァは追い抜き困難なコースの一つとして知られる。例えば昨年のグランプリで記録された追い抜きは31回に過ぎなかった。
DRSゾーンの数自体は変わらない。レズモからアスカリにかけてのストレート(DRSゾーン1)と、メインストレート(DRSゾーン2)の2箇所に設置されるが、後者の距離が大幅に延長された。
DRSゾーン2は従来、最終パラボリカを越えた先のフィニッシュラインの115m奥に稼働地点が設けられていたが、これが12m奥に変更された。つまり103m延長されたわけだ。
2024年大会に向けては路面が全面再舗装されただけでなく、ターン2の左側には2.5m幅のグラベルが敷設され、2つ目のシケイン(ターン4・5)の右側にもコースから1mの場所に2.5m幅のグラベルが敷き詰められた。また、一部の縁石も変更されており、集水・排水システムも改良された。
通常、新しく敷設されたアスファルトは、以前のものよりも滑らかで色が濃くなる。色が濃いほど路面温度は上昇する。今週末は50℃以上に達する可能性も指摘されている。新しい路面はタイヤのパフォーマンスと動作温度範囲に影響を与えることが予想される。
路面のみならず縁石の変更やグラベルの設置もあり、ドライバーとチームは伝統のモンツァで、これまでに経験したことのない新たな挑戦に直面することになる。