フェルスタッペン、F1モナコGPでの”初”表彰台に自信示すも「本命はレッドブルではなくメルセデス」

プレスカンファレンスで質問に答えるレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2019年F1モナコGPcopyright Red Bull Content Pool

モナコでは伝統的にレッドブルが競争力を誇示するが、マックス・フェルスタッペンは、レッドブル・ホンダRB15が今週末のモンテカルロでメルセデスに匹敵するだけのペースを発揮するのは難しいと考えている。

「メルセデスが今週末の有力候補だと思う」モナコGPの水曜プレスカンファレンスに出席したフェルスタッペンは、週末の本命はレッドブルではないとの見解を示した。シルバーアローは6戦連続の1-2フィニッシュを達成することで、先日この世を去ったニキ・ラウダを追悼しようと結束を強めている。

「僕らは昨年ほどは上手くやれないと思うけど、何とかしてみるさ。表彰台を目指して戦えるのは間違いないけど、ポディウムのどの段なのかが問題だね」

ツイスティかつタイトな伝統の市街戦を得意とするレッドブルは、昨年のグランプリでラップレコードとコースレコードの両方を塗り替えた。決勝では、ポールシッターのダニエル・リカルドがパワーユニットのトラブルによって出力を大幅に失ったにも関わらず、ライバルの猛追を交わして悲願のモナコウィナーに輝いた。

レッドブルにとっては相性の良いコースだが、モナコにおけるフェルスタッペンの成績は芳しくはない。初めて挑んだトロロッソ時代の2015年と、レッドブル昇格を果たした翌2016年は、チェッカーを受けることなくリタイヤ。モナコ最高位を記録した2017年ですら5位どまり。昨年のレースでは、FP3でのクラッシュのためにギアボックス交換を強いられ予選を欠場。最後尾からのスタートを強いられ9位フィニッシュに終わっている。

2017年のルール改正によってF1マシンのコーナリング性能は格段に向上。その代償としてクルマの横幅が広くなり、これまで以上に追い抜きが困難になった。唯でさえ抜き辛いモナコでは尚更その傾向が強い。昨年のレースで記録されたコース上のオーバーテイク数は僅かに4回だ。モナコでのドライビングは更に難しさを増したのだろうか?

「容易くなったと言うべきだろうね」とフェルスタッペン。「2015-16年のクルマは滑りやすかったけど、今はグリップが増えているからね。唯一の問題は、クルマの横幅が大きくなったって事かな。これほどワイドなマシンでオーバーテイクするのは殆ど不可能に近い。中団グループの中に埋もれてしまうと、出来る事は殆ど何もないよ。だからこそ予選で上手くやらなきゃならないんだ」

昨年のモナコ決勝ウィナーに輝いたリカルドの平均スピードは時速151km。カレンダー随一の低速トラック故に、エンジンパワーがラップタイムに与える影響が軽微となるため、フェラーリやメルセデスの優位性が影を潜める事になる。

会見の中で「シーズン序盤からのホンダのパフォーマンスレベルの進化はどの位のサプライズか?」と問われたフェルスタッペンは次のように答えた。

「ホンダは約束した事を達成し、それを提供してくれているだけで、別にサプライズでも何でもない。継続的なプロセスは本当に上手くいっているし、彼らと仕事をするのは本当に楽しい。彼らはすべてを真剣に受け止めてくれるし本当にプロフェッショナルだ。だから笑顔で働ける」

「もちろん、改善が必要が事はちゃんと認識しているけど、それはエンジンだけじゃなく車体側も含めた両方に当てはまる。それを実現させるために、僕らは緊密に連携して作業に取り組んでいる」

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