カルロス・サインツ、3位表彰台も「100%プッシュできなかった」空白の過去2戦と首の痛みで
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スクーデリア・フェラーリのカルロス・サインツは5月8日(日)に行われたF1第5戦マイアミGPで3戦ぶりに完走を果たし、僚友シャルル・ルクレールに次ぐ3位表彰台に上がった。
楽なレースではなかった。初日に魔のターン14の壁に吸い込まれた事で首を負傷。痛みを抱えながらのレースを強いられ、曰く「100%プッシュできなかった」と言う。
「金曜日のクラッシュがかなり激しかったから、今日は万全とは感じられない状況でのレースだった」とサインツ。
「それに、過去2戦を完走できていないというのもあるかもしれない。いずれにしても首が痛く、その両方が合わさった事の代償として、100%プッシュできなかったんだと思う」
第3戦オーストラリアGPと前戦エミリア・ロマーニャGPでは共に、自身のミスによって開始早々にリタイヤを喫した。
3戦ぶりの完走、そして表彰台という結果にどれほど安堵したかと問われたサインツは「ホッとしたというより、やり遂げなきゃならない事だった」と答えた。
F1-75の経験値という観点で言えば、少なくとも2レース、約600km分もチームメイト対して劣っている事になる。サインツは表彰台を目指しながらも、不足した経験値を埋めるべく、レースを通して試行錯誤を繰り広げていたと明かした。
「レースディスタンスを走り切ることで体の調子を取り戻し、ユーズドタイヤと燃料を積んだ状態のクルマの感触を掴む必要があったと思ってる」
「何しろレース中もクルマと自分を試すために試行錯誤していたから、何度かミスをしていた位なんだ」
「重要な事は、フルレースを走り切ったって事だ。ある段階ではかなり速く走れていたし、チェコ(ペレス)とのバトルによって、バッテリーやタイヤをどう扱えば良いのか、といった事について、今後どうしていくべきかについて理解を深める事ができた」
この日のサインツについてチーム代表のマッティア・ビノットは「カルロスは昨日の予選で金曜日の遅れを取り戻し、今日のレースでは特に終盤でペレスを見事に交わすなど、堅実なパフォーマンスを披露してくれた」と評価した。
サインツにとっての母国、カタロニア・サーキットを舞台とする次戦スペインGPは5月20日のフリー走行1で幕を開ける。
サインツは「次は僕にとってのホームグランプリだから、ベストの状態で臨みたい。マイアミはユニークな週末になった。応援してくれたファンに感謝したい」と付け加えた。