メルセデス、革新的な”ゼロポッド”を見限る可能性除外せず…5戦を終えて前進なし
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苦戦続きで改善の兆しが見えない中、メルセデスAMGペトロナスF1チームのトト・ウォルフ代表は今季型W13について、”革新的”とまで言われた”ゼロポッド”を見限り、旧仕様の空力コンセプトにロールバックする可能性を除外しなかった。
第5戦マイアミGPではジョージ・ラッセルがFP2でタイムシートのトップに立ち、ライバルを一瞬ヒヤリとさせたものの、2日目になると一転後退。日曜のレースでラッセルとルイス・ハミルトンは各々、5位と6位でフィニッシュした。
予選・決勝共にフェラーリやレッドブルとは全く張り合えず、第5戦を終えてメルセデスはコンストラクターズ選手権で首位を走るフェラーリの62ポイントダウンにまで後退した。
メルセデスは今回、過去4戦分のデータを元に満を持してW13に初の本格的なアップグレードを持ち込んだ。だがハミルトンは開幕の時点から全く進化していないと主張。昨年のチャンピオンチームは未だ問題の本質を掴めておらず、意図した通りにクルマを機能させられていないように見える。
マイアミでのレースを終えて、メルセデスは一歩前進したか?と問われたハミルトンは「残念ながらそうじゃない。初戦とスピードは変わっていないし、この5戦では改善されていない」と指摘した。対照的にレッドブルやフェラーリは前方で改良を続けている。
メルセデスはバーレーンでの第2回プレシーズンテストで大幅なアップグレードを行い、サイドポッドを劇的に縮小した。もはや”ゼロポッド”の空力コンセプトは手詰まりなのでは? 当然に出てくる疑問だ。
Sky Sportsによるとウォルフはマイアミでのレースを終えて、ゼロポッド採用前の従来型の空力思想は「理論上では明らかにかなり遅い」と述べ、「どうすれば今のマシンをドライバー達にとって予測可能に機能させられるかを見極める必要がある」と主張する一方、旧式のコンセプトに回帰する可能性を否定しなかった。
次戦スペインGPの舞台は、メルセデスが旧式コンセプトのW13でプレシーズンテストに取り組んだカタロニア・サーキットだ。ゼロポッドと旧式との相関が取れるという意味で、決定的な意味を持つ可能性がある。
ウォルフは「現在のコンセプトを信じて疑わない」としながらも「現実的には、他のコンセプトに切り替える前に、このコンセプトのどこが悪かったのかを理解する必要がある」と述べ、切り替えの是非はさておき、兎にも角にもまずは何故、現在のW13はこれほどまでにポーパシングが酷いのか、そしてそれをどうコントロールすべきなのかを理解しようとする事が重要だと強調した。
ラッセルはマイアミでの初日金曜の自身の競争力に触れて「僕はこのクルマのポテンシャルに全幅の信頼を置いているし、自信を持っている。僕らとしてはそれを解き放つ方法を理解する必要がある」と述べ、ゼロポッドを信頼しているというウォルフに寄り添った。