ハースF1スポンサー料返金問題「送金には複雑なプロセスが必要」と小松礼雄、イタリアGP参戦に影響の恐れも
Published:
ウラルカリ社に対するスポンサー料の返金が滞っている問題についてハースF1チームの小松礼雄代表は、「送金には複雑なプロセスが必要」であると説明し、目下、全力でこの問題に取り組んでいると主張した。
今年6月にスイスの仲裁裁判所が下した判断にもかかわらずハースは、契約が終了した2022年3月4日以降のタイトルスポンサー料を返還しておらず、ウラルカリはオランダの裁判所にマシンや機材を含めたハースの資産差し押さえ請求を提出した。
ザントフォールト・サーキットで開幕を迎えたオランダGPの初日に小松礼雄は、状況について次のように説明した。
「我々は仲裁判断を受け入れており、これに対して一切、異議はありません。送金には複雑なプロセスが必要で、現在それに取り組んでいますが、思った以上に時間がかかっています。ですが、できるだけ早く送金できるよう全力を注いでいます」
当事者間の合意により、オランダGPの週末にハースの資産が差し押さえられることはないが、日曜のレースを経てなお支払いが行われない場合、翌週末に予定されているイタリアGPへの参戦が危ぶまれる可能性もある。
ウラルカリの代理人を務めるアムステルダムの法律事務所、OSKアドボカーテンは蘭RacingNews365に対し、支払いを済ませない場合、ハースは機材をイタリアに輸送できないと説明した。
「支払いに加えて、彼らはすべての物品がどこにあるのかを我々に知らせなければならない。従わない場合、彼らは犯罪行為を犯すことになる」と同法律事務所のユルヘン・デ・コルテ弁護士は語った。
「対応する時間はあったが、彼らはかくれんぼをしていた。ボールは彼らのコートにある。彼らは解決策を見つけなければならない」
オランダGPの開幕前夜には執行官がザントフォールトのパドックを訪れ、ハースの資産を評価した。