小松礼雄「正しいとは言えない」マグヌッセンに”落ち度”あり…ペレスとの事故を巡り
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第8戦モナコGPの1周目に発生したセルジオ・ペレス(レッドブル)とのクラッシュについてハースのF1チーム代表を務める小松礼雄は、ケビン・マグヌッセンに落ち度があったとの考えを示した。
2台のハースVF-24と、ペレスの計3台がリタイヤに至ったボー・リバージュ(ターン2)での事故についてマグヌッセンは、「彼は明らかにスペースを残さなかった」と自己弁護し、ペレスの判断を非難したが、小松礼雄の見解はこれとは異なる。
モンテカルロ市街地コースでVF-24は期待が持てるパフォーマンスを発揮し、予選ではニコ・ヒュルケンベルグが12番手タイムを刻んだものの、リアウィングの技術規定違反が発覚。2台揃ってピットレーンからスタートする事となったが、レースでは1周も終える事なく2台共が姿を消した。
F1カナダGPの初日を迎えたモントリオールで小松礼雄は「モナコで彼はFP1から速さを見せていましたが、予選では思うような結果を出せませんでした」と振り返った。
「チームとして問題を抱えた事で後方からのスタートとなったわけですが、それを踏まえてドライバー毎に別の戦略を採る必要がありました。つまり、(マグヌッセンは)長期的な視点でレースに臨む必要があったという事です」
「あの瞬間にあのギャップを狙いに行くという判断は必ずしも正しいとは言えません。実際のところギャップはあまり、ありませんでした」
「彼はペレスに対して、もっとスペースを空けてくれると思っていたわけですが、それは彼(マグヌッセン)の預かり知るところにはありません」
「結局のところ、自ら手を引くという自分がコントロールできる範囲内で判断を下す事もできたわけですが、彼はそうしませんでした」
「なので、この件については彼と腹を割って話し合いました」
チームが優れた戦略を提供していればマグヌッセンはイモラでポイントを獲得できていたはずと考える小松礼雄は、「彼はイモラで上手くやってくれましたし、ここではクリーンな週末を過ごしてもらいたいですね」と続ける。
「このサーキットは我々のクルマの強みを引き出し、弱点を隠してくれる場所だと思います。それにケビンはこういったサーキットが得意なので、彼にはクリーンで良いレースを期待しています」
マグヌッセンは2024年末で現行契約が満了を迎えるが、ハースは未だ来季の契約を明らかにしておらず、ザウバー(アウディ)に移籍するヒュルケンベルグを含め、シートは2つともが空いたままだ。
2025年のドライバーラインナップの発表時期について小松礼雄は「それほど遠くはありませんが、すぐというわけでもありません。2、3週間から数ヶ月以内、といったところでしょうか」と説明した。