F1イタリアGP 決勝グリッド︰全車の並びが変動…ハミルトン、V6時代初のトップ3圏外モンツァスタート

2021年9月11日のF1イタリアGPスプリント予選のスターティンググリッドに着くアルピーヌA521Courtesy Of Alpine Racing

9月12日(日)にモンツァ・サーキットで開催される2021年シーズンのF1世界選手権第14戦イタリアGPの公式スターティング・グリッドが国際自動車連盟(FIA)より発表された。

グリッドに関しての注目ポイントはバルテリ・ボッタス(メルセデス)だ。スプリント予選のウィナーがエンジン交換ペナルティーで最後尾スタートとなった事で、全車のグリッドが繰り上がった。

メルセデスは戦略的理由から、予選に向けて今季4基目となるICE(内燃エンジン)、ターボチャージャー、MGU-K、MGU-H、そしてエキゾーストを77号車に投入。ボッタスに最後尾スタートが言い渡された。

更にスプリント予選を前に追加で3基目のCE(コントロール・エレクトロニクス)が投入され10グリッド降格が加算されたが、既に最後尾スタートが決しているため影響はなかった。

スプリント予選でクラッシュを喫したピエール・ガスリーに対し、アルファタウリ・ホンダは決勝を前に今季4基目となるICE(内燃エンジン)、ターボチャージャー、MGU-H、MGU-K、今季3基目のES(バッテリー)とCE(コントロール・エレクトロニクス)のフルコンポーネント、そしてギアボックスを交換した。

通常であれば単なるグリッド降格だが、ESの仕様が予選時とは異なるものであったことに加えて、恐らくはオーバーテイク仕様に変更するためだろうが、クルマのセットアップにも変更が加えられた事でパルクフェルメ違反となり、ピットレーンスタートとなった。

なお週末に先立ってはニキータ・マゼピン(ハース)が今季2基目のES(バッテリー)を開封。マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)を含む以下の6名が新たなエキゾーストの封を切った。

EX交換
No Team Driver Used
33 レッドブル・ホンダ マックス・フェルスタッペン 6基目
4 マクラーレン・メルセデス ランド・ノリス 5基目
14 アルピーヌ・ルノー フェルナンド・アロンソ 8基目
10 アルファタウリ・ホンダ ピエール・ガスリー 7基目
88 アルファロメオ・フェラーリ ロバート・クビサ 6基目
99 アルファロメオ・フェラーリ アントニオ・ジョビナッツィ 6基目

上記はいずれも規制の範囲内でグリッド降格ペナルティの対象外だった。

ギアボックスに関しては角田裕毅、ニキータ・マゼピン、ジョージ・ラッセル、ニコラス・ラティフィの4名が2日目を前に交換を行っているが、こちらもペナルティに該当するドライバーはいなかった。

マゼピンはFP2でのピットレーン速度違反(6.8 km/h超過)と、予選Q1でのロバート・クビサに対する妨害行為の疑いで審議の対象となったが、各々700ユーロ(約9万円)の罰金とお咎めなしの裁定が下ったため、グリッドへの影響はなかった。

予選ではピットレーン上でのアンセーフ・リリースがあったとしてアルピーヌとアストンマーティンが審議に掛けられたがこちらも罰金裁定となり、それぞれに5,000ユーロ、日本円にして約65万円の支払いが命じられた。

ポールポジションはマックス・フェルスタッペン。その背後にはダニエル・リカルドとランド・ノリスのマクラーレン勢が続き、2列目4番グリッドにはルイス・ハミルトンが並ぶ。

レッドブルがモンツァでポールポジションを獲得したのは2013年以来初で、ハミルトンがトップ3圏外でモンツァをスタートするのはV6時代初となる。

スプリント予選フォーマットが適用される週末の決勝では、グリッドポジションに関わらず全てのドライバーが自由にスタートタイヤを選択する事ができる。ただし最低でも1回のピットストップを行い、少なくとも2種類のコンパウンドを使用しなければならないというルールは変わらない。

53周で争われる本戦における理論上の最速タイヤストラテジーはミディアム(C3)でスタートしてソフト(C4)に履き替える1ストッパーとみられるが、ソフトやミディアムからハード(C2)に交換するのも一つの手だ。

2021 FIA-F1世界選手権 第14戦イタリアGP決勝レースは9月12日(日)日本時間22時にモンツァ・サーキットでブラックアウトを迎える。

2021年F1イタリアGP 決勝グリッド

Pos No Driver Team Qualifying
1 33 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 2(+1)
2 3 D.リカルド マクラーレン・メルセデス 3(+1)
3 4 L.ノリス マクラーレン・メルセデス 4(+1)
4 44 L.ハミルトン メルセデス 5(+1)
5 16 C.ルクレール フェラーリ 6(+1)
6 55 C.サインツ フェラーリ 7(+1)
7 99 A.ジョビナッツィ アルファロメオ・フェラーリ 8(+1)
8 11 S.ペレス レッドブル・ホンダ 9(+1)
9 18 L.ストロール アストンマーチン・メルセデス 10(+1)
10 14 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー 11(+1)
11 5 S.ベッテル アストンマーチン・メルセデス 12(+1)
12 31 E.オコン アルピーヌ・ルノー 13(+1)
13 6 N.ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 14(+1)
14 63 G.ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 15(+1)
15 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ 16(+1)
16 9 N.マゼピン ハース・フェラーリ 17(+1)
17 88 R.クビサ アルファロメオ・フェラーリ 18(+1)
18 47 M.シューマッハ ハース・フェラーリ 19(+1)
19 77 V.ボッタス メルセデス 1(-18)

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