RB謝罪…角田裕毅「セットアップのミス」で好走披露できず、車体改良も予想以上に苦戦

プラクティスに先立ちフランツ・トスト(元アルファタウリ代表)と話す角田裕毅(RBフォーミュラ1)、2024年8月30日(金) F1イタリアGP(モンツァ・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

2024年8月30日に行われたF1イタリアGPのFP2で角田裕毅が「あまり良くなかった」のは「セットアップのミス」が原因であるとして、RBのレーシング・ディレクターを務めるアラン・パーメインが謝罪した。

ミディアムからソフトタイヤに履き替え臨んだクイックラップで角田裕毅は、セクター1で26.506秒の自己ベストを刻んだが、その直後に赤旗が振られたため、ラップを断念せざるを得なかった。

セッション再開後に中古のソフトで再びラップを走ったが、赤旗によるタイムロスの影響を最小限に抑えようとするクルマでコース上は混雑しており、8番手を刻んだダニエル・リカルドから0.435秒遅れの16番手に留まった。

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モンツァ・サーキットを走行する角田裕毅(RBフォーミュラ1)、2024年8月30日F1イタリアGP FP2

角田裕毅がFP2で奮わなかった理由として、レーシング・ディレクターを務めるアラン・パーメインは「我々が彼のクルマのセットアップでミスを犯したためだ」と説明し、「彼に謝罪したい」と付け加えた。

「そのせいでミディアムタイヤでの走行は妥協を強いられ、セットアップを適切に修正したと思ったら、赤旗によりソフトタイヤで真っ当なタイムを出すことができなかった」

「彼は酷いオーバーステアに見舞われていたため、今夜はFP3に向けてその対策に取り組む」

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モンツァ・サーキットのガレージ前に停車する角田裕毅(RBフォーミュラ1)、2024年8月30日F1イタリアGPフリー走行

週末に先立っては、グランプリの存続に向けて行われたコースの改修に不満と懸念が噴出した。モンツァは全長5.7kmのコースを全面再舗装し、アスカリを含む幾つかのシケインの縁石をフラットなものに置き換え、一部にグラベルトラップを追加した。

プラクティスを前に角田裕毅は「モンツァの個性が少し失われたように感じる」と若干、否定的な見方を示していたが、初日を終えた現段階では良い感触を得ているようだ。

1日を振り返るよう求められた角田裕毅は「改修によってコースは確実にスムーズになったと思います。ドライブしていて気持ちが良かったですし、縁石に関しても、これまでより少し攻めた走りができるようになりました」と語った。

「アスカリ・シケインについては、縁石の使い方を含めて色んな部分でこれまでとは少し違う感じがしますが、今のところは問題ありません」

「ただ僕らに関して言えば、今日はちょっと難しい1日でした。何が原因か見直して原因を突き止めなければなりません。まだ理解すべきことが山積みなのは間違いありませんが、幸いにも、FP3までにはまだ時間があるので、これから改善していきます」

Courtesy Of Red Bull Content Pool

ガレージ内でローラン・メキーズ代表とと話す角田裕毅(RBフォーミュラ1)、2024年8月30日(金) F1イタリアGPプラクティス(モンツァ・サーキット)

RBは今季2回目となる母国レースでVCARB 01に広範なアップグレードを投じた。低ドラッグ/低ダウンフォース仕様の前後ウイングとビームウイングに加え、トップシークレットである床下のプロファイルを変更した。

モンツァで好成績を上げるためには、ストレートスピードとダウンフォースの理想的なバランスを見出す必要がある。車体に改良が施されたことで、最適化は通常以上に困難な仕事になり得るが、2日目に向けた改善の自信は如何ほどか?

角田裕毅は「僕はどんな時であれ楽観的です」と語る。

「導入した初日なので、改善の余地はあると思います。ただ、データを見直さなければならないのは確かで、思ったより簡単にはいきませんでした」

「でも、エンジニアたちがデータを見てくれていますし、きっと上手くやれるはずです」

パドックには昨年までのチーム代表にして、2021年のデビュー時から角田裕毅の成長を見守り続けてきたフランツ・トストの姿があった。2日目に向けて巻き返し、恩師に笑顔をもたらすことはできるだろうか。


2024年F1イタリアGPの初日FP2をトップで締め括ったのはルイス・ハミルトン(メルセデス)。2番手ランド・ノリス(マクラーレン)を0.003秒差で退けた。3番手にはカルロス・サインツ(フェラーリ)が続いた。

FP3は日本時間8月31日(土)19時30分から、公式予選は同23時から1時間に渡ってモンツァ・サーキットで開催される。セッションの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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