ホンダ2番手発進、体調万全でないハミルトンが最速 / F1ハンガリーGP《FP1》結果とダイジェスト
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シーズン12戦目となるF1世界選手権ハンガリーGPが、現地8月2日にハンガロリンクで開幕を迎え、日本時間18時から金曜1回目のフリー走行が行われた。グランプリ一発目のセッションを制したのはメルセデスAMGのルイス・ハミルトン。前戦から続く体調不良から回復しきっていない体で、1分17秒233のトップタイムを記録。更に、1人で41ラップもの大量周回を重ねた。
2番手はレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン。フェラーリのセバスチャン・ベッテルを1000分の1秒差で3番手に退け、最速ハミルトンに0.165秒と迫った。レッドブル・ホンダは今回、最新版のフロアとフロントウイングを投入。ピエール・ガスリーも4番手につけ、上々のスタートを切った。
ハミルトンは低中速の第2・第3セクターで最速を記録し、直線区間を持つセクター1ではベッテルがファステストをマークした。いずれもマシンの特性が表れており興味深い結果と言える。レッドブルは、メルセデスに対しては低速で敗れストレートで勝ち、フェラーリに対しては低速で勝ちストレートで敗れた格好となった。
トロロッソ・ホンダ勢は、ダニール・クビアトが13番手、アレックス・アルボンが14番手という結果だった。
セッション中の降水確率が90%と予想される中、現地上空には一面に雨雲が垂れ込め、コース一部で軽い降雨がありつつも、セッションは気温26.1℃、路面温度37.4℃のドライコンディションでスタートした。公式タイヤサプライヤーのピレリはC2からC4までの中間レンジのコンパウンドを持ち込んだ。
年間を通してハンガロリンクの使用頻度は少なく、例年グランプリ初日は路面コンディションが悪く滑りやすい。雨の影響もあったものと思われるが、フェルスタッペンやランス・ストロール、ランド・ノリスらが、たびたびスピンあるいはコースオフを喫した。
開始から30分が経つと、コース北側から強めの雨が降り出し、ウェットコンディションへと変化。各車、浅溝の雨用インターミディエイトタイヤへと履き替えたが、路面はまたたく間に乾き、再びドライコンディションへと戻った。
メルセデスはミスファイアが確認されたバルテリ・ボッタスに緊急ピットインを指示。既に最終コーナーに侵入していたため、ボッタスは規約違反を覚悟で、指定されていない経路でピットへと戻った。チームには罰金が科せられる可能性があるものの、それでエンジンが守れれば儲けものだ。
ガレージ内で確認作業が行われたものの、セッション中に原因を解明することは難しいとして、チームは予防措置としてボッタスのエンジン交換を実施。以前使用していたストック用エンジンにロールバックした上で、今季2基目となるES及びCEを投入した。セッション中に作業を終える事はできず、ボッタスはノータイム最下位に終わった。
マクラーレンのカルロス・サインツは、セッション後半にパワーユニットの水圧に異常が発生。チェッカーを待たずに9番手タイムでセッションを終えた。ノリスは8番手。ハースのケビン・マグヌッセン(5番手)、ルノーのニコ・ヒュルケンベルグ(7番手)には届かなかったものの、マクラーレンは中団チームとしては唯一、2台揃ってトップ10に入れ込んだ。
アルファロメオ勢は、キミ・ライコネンが10番手タイムをマークした一方で、アントニオ・ジョビナッツィは16番手と苦戦。ウィリアムズ勢は、ジョージ・ラッセルがレーシングポイントのストロールを上回り17番手に立ち、ロバート・クビサは19番手でクルマを降りた。
2019年F1ハンガリーグランプリ2回目のフリー走行は、日本時間2日(金)22時から1時間半の日程で開催される。
2019年F1第12戦ハンガリーGPフリー走行1(FP1)リザルト
Pos | No | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:17.233 | 41 | |
2 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:17.398 | +0.165 | 28 |
3 | 5 | ベッテル | フェラーリ | 1:17.399 | +0.166 | 25 |
4 | 10 | ガスリー | レッドブル | 1:17.682 | +0.449 | 25 |
5 | 20 | マグヌッセン | ハース | 1:17.942 | +0.709 | 31 |
6 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 1:18.188 | +0.955 | 29 |
7 | 27 | ヒュルケンベルグ | ルノー | 1:18.417 | +1.184 | 31 |
8 | 4 | ノリス | マクラーレン | 1:18.531 | +1.298 | 34 |
9 | 55 | サインツ | マクラーレン | 1:18.702 | +1.469 | 23 |
10 | 7 | ライコネン | アルファロメオ | 1:18.787 | +1.554 | 32 |
11 | 3 | リカルド | ルノー | 1:18.894 | +1.661 | 30 |
12 | 8 | グロージャン | ハース | 1:18.973 | +1.740 | 32 |
13 | 26 | クビアト | トロロッソ | 1:18.982 | +1.749 | 33 |
14 | 23 | アルボン | トロロッソ | 1:19.223 | +1.990 | 28 |
15 | 11 | ペレス | レーシングポイント | 1:19.325 | +2.092 | 20 |
16 | 99 | ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1:19.488 | +2.255 | 24 |
17 | 63 | ラッセル | ウィリアムズ | 1:19.649 | +2.416 | 33 |
18 | 18 | ストロール | レーシングポイント | 1:19.722 | +2.489 | 34 |
19 | 88 | クビサ | ウィリアムズ | 1:20.322 | +3.089 | 30 |
20 | 77 | ボッタス | メルセデス | 2 |
コンディション
天気 | 曇り |
---|---|
気温 | 26.1℃ |
路面温度 | 37.4℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1ハンガリーGP |
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セッション種別 | フリー走行1 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | ハンガロリンク |
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設立 | 1986年 |
全長 | 4381m |
コーナー数 | 16 |
周回方向 | 時計回り |