フェラーリ、待望のアップデートの一部が機能せず実戦投入見送り / F1フランスGP《初日》
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スクーデリア・フェラーリは6月21日(金)に行われたF1第8戦フランスGP初日プラクティスを、シャルル・ルクレールが3番手、セバスチャン・ベッテルが4番手で締め括った。
フェラーリは、新型フロントウイングを始めとするアップデートの効果を検証するため、旧型と並行して実地テストを行うも、現時点では期待通りの効果が確認できておらず、新パーツの一部については実戦投入を見送る方針を固めた。
「(投入したアップデートは)完璧ではなかった」とマッティア・ビノット代表。改良型ブレーキダクトとリアウイング、それに新型フロントウイングの3点は土曜以降も引き続き使用するというが、それ以外の開発物は全てマシンから取り除く事を明らかにした。
「開発の方向性が正しいかどうかを確認するために、我々は何点かの重要なパーツを持ち込みテストを行った。何点かについては残りの週末でも使用するつもりだが、取り除くパーツも幾つかある。パッケージ全体がキャンセルされたわけではない」
トップをひた走るメルセデスとのギャップはコンマ6秒と大きいが、ビノット代表はキャッチアップする可能性を除外していない。「我々は最終セクターで苦労している。まさにバルセロナの時と極めて似た状況だ」
「メルセデスは確かに力強いようだが、週末は終わっておらず、まだ多くのパフォーマンスを引き出せると考えている。路面状況がどのように進化するか、そして我々がどれだけパッケージを最適化出来るか見てみよう」
フェラーリ:F1フランスGP初日
セバスチャン・ベッテルFP1: 5位, FP2: 4位
持ち込んだ新しいパーツ全てが期待通りのパフォーマンスを示したわけじゃないから、やるべき仕事が山積だよ。大量のデータを集めてあるから、今夜しっかりと分析して明日に向けて改善させたい。明日はもう少し良いパフォーマンスを発揮できるはずだ。
カナダの一件については、僕らとスチュワードとの間に見解の相違があったから、何か新しいものを提供できるんじゃないかと思ったんだけど、残念ながらこれ以上状況が進展する可能性はなくなってしまった。僕らとしては現実を受け入れて前に進まないとね。
シャルル・ルクレールFP1: 3位, FP2: 3位
全体として今日のセッションの成り行きには満足してる。クルマの感触は良かったし、新しいパーツもテストする事が出来た。自信を持ってるけど、力強い予選を過ごすためには、クルマをベストなコンディションに整える必要があるし、そのためにやらなきゃならない仕事はたくさん残っている。
ライバル連中はかなり手強いから、明日に向けて全てをまとめ上げるためには集中して取り組まなきゃならない。再びこのコースを走れて楽しかった。ここは他のサーキットとは少し違うんだ。壁がコースのはるか彼方にあるから、プラクティス中はいつも以上にプッシュして走れるからね。明日またクルマに乗り込むのを楽しみにしてる。
初日をトップで締め括ったのはメルセデスのバルテリ・ボッタス。2番手ルイス・ハミルトンを0.424秒差で退けた。3番手には0.649秒遅れでフェラーリのシャルル・ルクレールが続く結果となった。
F1フランスグランプリ3回目のフリー走行は、日本時間6月22日(土)19時から20時まで、公式予選は同22時から1時間に渡ってポール・リカール・サーキットで開催される。