ルクレールの初優勝を奪ったエンジントラブルはMGU-Hではなく燃焼異常、とフェラーリ代表

エンジントラブルのために優勝を逃したシャルル・ルクレールを慰めるセバスチャン・ベッテル、F1バーレーンGP決勝レースcopyright Ferrari S.p.A.

シャルル・ルクレールのキャリア初優勝、初ポール・トゥ・ウィンを奪い去ったのはMGU-Hのトラブルではなく、燃焼異常によるフェイル・セーフだったようだ。

第2戦バーレーンGPの決勝最終盤、大量ギャップを築いて隊列を先導していたルクレールのフェラーリ製パワーユニットにトラブルが発生。1周あたり5秒近くもスピードが低下したことで、後続のメルセデス2台に道を譲る事となった。

チーム無線の内容から、ルクレールが失速したのはMGU-Hの回生システムがダウンしたためだと思われていたが、実際にはICE=内燃エンジンに関連するトラブルであったようだ。

チームは現在、原因究明に努めており詳細はまだ分からないものの、マッティア・ビノット代表は「噂の出処は分からないが、MGU-Hに問題はなかった」と述べ、物理的な故障ではない事と、シリンダーの一つに燃焼異常が起こっていた事を明らかにした。

問題発生を感知したマラネロのピットウォールは、走行中のルクレールに対して燃焼制御マッピングの変更を指示。これによってリカバリーを目指したが、残念ながら機能しなかった。とは言え、ルノー勢2台のエンジントラブルに救われる形で、3位表彰台を確保できたのは不幸中の幸いであった。

「この状況の中でレースを継続させるという判断を下したのは勇敢だったと思う」とビノット代表。「結果として3位を獲得できたわけで、正しい決断だったと言って良いと思う」

次戦中国GPでのエンジン交換が懸念されるが、ビノット代表はハードウェアには問題が認められないため、まずは金曜フリー走行を使って試しに使用してみる予定だと明かした。

「エンジンはレース最後まで機能していたから、まだ走らせる事が出来るはずだ。中国GPの金曜日に使うつもりだ。その上で挙動や機能面、そしてパフォーマンスを評価する」

「現時点ではまだ調査中であり明確な答えは分かっていないが、私は問題が単一のものであり簡単に対処できると考えている。エンジンマッピングの使用方法などとは無関係だと思う。おそらくは単一コンポーネントの故障だ」

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