F1オランダGP:ザントフォールトに2箇所のDRS区間を設定、追い抜きは難しい?
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国際自動車連盟(FIA)は2021年F1第13戦オランダGPの舞台、ザントフォールト・サーキットに計2箇所のDRSゾーンを設定する。
リアウイングのフラップを寝かせて直線での空気抵抗を削減する事でオーバーテイク促進を狙うDRS。36年ぶりのF1復帰となるザントフォールトでは、ターン10~11及びメインストレートの2箇所での使用が許可された。
第1DRS区間(ターン10~11)での使用の可否を決定する検知ポイントは、トリッキーな2つのヘアピン間の中間となるターン10の入口に置かれる。
また第2DRS区間(メインストレート)の検知ポイントは、インディ500の舞台として知られるインディアナポリス・モーター・スピードウェイの2倍となる18度ものバンク角が設けられたターン14、通称ルイエンダイク・コーナーへと至るターン13の15m手前に設定される。
ホームストレートは678mと短く、ターン1へのブレーキングで前走車を交わすためには、ラップ最後のブレーキングゾーンであるターン13でミスをしない事が絶対条件で、その後はイン側の縁石を捉えながら速度を維持して最終コーナーにアプローチする必要がある。
鈴鹿サーキットに代表されるようなコース幅が狭いオールドファッションのコースは基本的に追い抜きが難しい。ピエール・ガスリーが「モナコ」に例えた事が象徴的なように、ザントフォールトもまた、オーバーテイクの機会がかなり限られるものと見られる。
そのため当初は最終コーナーもDRS区間に含める事が検討されていたが、36年ぶりの開催という事でデータがなく、安全を優先して今年は除外する決断が下された。
なおスピードトラップはターン1の95m手前の地点で計測される。