えっ!? 赤旗下で”切迫”していたランス・ストロールの膀胱…中団最速刻んだペレスの僚友がQ2敗退を喫したワケ / F1バーレーンGP

夜のバーレーン・インターナショナル・サーキットを走行するレーシングポイントのランス・ストロール、2020年F1バーレーンGP予選にてcopyright Racing Point

チームメイトのセルジオ・ペレスが中団グループ最速の予選5番手を獲得した一方、前戦トルコGPのポールシッターであるランス・ストロールは13番手に終わり、Q2敗退という残念な結果に終わったが、その真の原因は彼の膀胱にあったのかもしれない…。

予選を終えたストロールは「誰のせいでもなくタイミングが悪かっただけだと思うけど、タイヤを間違えていたんだ」と語り、ノックアウトの原因はパフォーマンスではなくチーム側との意思疎通にあったと説明した。

「赤旗が振られた後、コミュニケーションに齟齬があってQ3進出のチャンスを逃してしまったんだ。ライバル達が新品タイヤを履いていたのに僕らは中古のミディアムでコースに出てしまった」

「そのためタイムを縮めるチャンスが得られなかったんだ。あれは誤った判断だった」

ストロール本人はコミュニケーション上の過失によってチャンスを潰してしまったと説明したが、マクラーレンのカルロス・サインツがブレーキトラブルでスピンを喫した事で振られたレッドフラッグによる中断の最中、チーム無線はストロールの膀胱が限界に達していた事を記録している。

「…赤旗はどの位で解除されるの?」とのストロールの質問に対してエンジニアが「何でだよランス?」と返すと、キャリア3年目を迎えた22歳のカナダ人ドライバーは「オシッコしなきゃならないからだよ!」と答えた。

Q3に進出していれば膀胱もフィニッシュしていた事だろう…が、ストロールが主張する通り、Q2敗退はトイレに行きたいがための意図的なものではなかったようだ。

オトマー・サフナウアー代表は、赤旗再開後の残り時間を見誤った事で本来は2ランを計画していたものの1ランしか行えず、ソフトタイヤでのアタックが出来なかったのだと明かした。

コミュニケーションの齟齬によって、トップ10グリッドの1枠を逃したレーシングポイントは、これが原因となりコンストラクター3位争いで致命的なダメージを負う可能性があるものの、ストロールは「ここは追い抜き可能なコースだし、戦略が鍵を握る事になる」として、巻き返しに楽観的だ。

仮にストロールが挽回できない場合、シルバーストンのチームの頼みの綱は、メルセデスとレッドブル・ホンダを除く16台のクルマの中での最速を刻んだペレスだ。

誰もが口にする通り、日曜のレースではタイヤのデグラデーションが結果を大きく左右する可能性が高く、各車最低でも2ストップを強いられる見込みだが、ペレスはグリッドの中でも特にタイヤマネジメントに定評があるドライバーだ。

あなたであればミディアムスタートでの1ストップも可能なのでは? そう問われたペレスは笑って「ここでは無理だよ!」と返した。

「明日は2回から3回のピットストップが必要になると思う。長いレースになるだろうね。毎年バーレーンでのレースで言ってる事なんだけど、ここで大切なのはレースペースなんだ。今日はそれほど重要でも決定的でもなかったけど、明日はそうじゃない」

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