メルセデス、着実な改善を実感もレッドブルのポールを覚悟…決勝でも「形勢不利」を予想

2021年4月17日のF1エミリア・ロマーニャGP予選を終えて互いの健闘を称えるメルセデスのルイス・ハミルトンとレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンCourtesy Of Daimler AG

メルセデスのトト・ウォルフ代表は、レッドブル・ホンダがF1第2戦エミリア・ロマーニャGPのポールポジションを手にするものとばかり考えていたため、ルイス・ハミルトンが通算99回目のポールを獲った事に「驚いた」という。

イモラ・サーキットでのトップ3決戦は100分の数秒が勝敗を分ける接戦だった。ポール最有力候補のマックス・フェルスタッペンはターン3でのミスによって3番手に甘んじ、メルセデスはバルテリ・ボッタスが8番手と大きく沈んだ一方でハミルトンが魅せた。

Courtesy Of Daimler AG

2021年4月17日のF1エミリア・ロマーニャGP予選でのポールポジション獲得を喜ぶメルセデスのルイス・ハミルトン

ウォルフ代表は「ミスがなければマックス(フェルスタッペン)がポールを獲得していたはず」であり、W12は「最速のマシンではない」ため予選結果に「驚いた」と語った。

ライバルに大きく水をあけられた開幕バーレーンを経て、英国ブラックリーのチームはただひたすらにパフォーマンス改善に取り組んできた。そしてその努力は着実に実を結び始めている。

しかしながらウォルフ代表は「彼らのコンマ6秒前にいたのに、今はコンマ2秒遅れだ」と述べ、ポールを獲ったとは言え昨年との比較で言えば今もなお「膨大な損失」を抱えた状態だと指摘した。

ハミルトンは予選結果について「レッドブル勢の前に出られるなんて全く想像していなかった」と語る一方、マシンの感触は「かなり」改善してきており、それと相まって中高速コーナーが多いイモラのコース特性がW12に合っていた事、そして気温がかなり低かった事がライバルとのギャップ縮小の要因との考えを示した。

Courtesy Of Daimler AG

ヘルメットを被るメルセデスのバルテリ・ボッタス、2021年4月17日F1エミリア・ロマーニャGP予選にて

レッドブル・ホンダはおろか、フェラーリやアルファタウリ・ホンダ、マクラーレンといったミッドフィールダー達にすら先行を許したボッタスは、突如失速した理由が分からず困惑していると吐露した。

「Q3の1回目のアタックではオーバーステアが、2回目はリアエンドの感覚が悪かった。予選が始まった時とは感触が変わっていた。リアに信頼を置けなかった。どうしてQ1やQ2の時とフィーリングが変わったのかは分からない」とボッタスは説明した。

2台揃っての上位スタートがメルセデスの強みの一つだが、今回は立場が逆だ。レッドブル・ホンダは2-3というハミルトンの背後のポジションを確保しており、更に両者はスタートコンパウンドが異なる。

ウォルフ代表は、ソフトタイヤを履き2番グリッドに付くセルジオ・ペレスに触れて「レッドブルは異なる2つの戦略を採る事ができる。それは大きなアドバンテージだ」と述べ「形勢は若干不利」だと付け加えた。フェルスタッペンとハミルトン、ボッタスはミディアムを履いてスタートする。

2021年 F1エミリア・ロマーニャGPの決勝レースは、日本時間4月18日(日)22時にスタート。1周4,909mのアウトードロモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリを63周する事でチャンピオンシップを争う。

F1エミリア・ロマーニャGP特集

この記事をシェアする

関連記事

モバイルバージョンを終了