ホンダF1、不具合に事故と多難の幕開けも「まずまずの出だし」と田辺TD
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ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは4月16日(金)に行われたエミリア・ロマーニャGP初日を終えて、トラブル続きの1日となったものの「まずまずの状態でスタートできた」と振り返った。
2021年シーズンの第2戦、アルファタウリの母国イタリアのイモラ・サーキットでの初日は、両チームにトラブルとアクシデントが続発する苦難の1日となった。
チャンピオンシップを狙うレッドブルは、セルジオ・ペレスがFP1でエステバン・オコン(アルピーヌ)と接触。左リアタイヤとホイールが損傷した事で赤旗の原因となり、セッションの半分を失った。
このインシデントに関しては、FP1終了後に当事者からの聞き取りを経て審議が行われたが、通信障害によってチーム無線が不能の状況にあった事もあり、スチュワードはお咎めなしの裁定を下した。
続く午後のFP2では、マックス・フェルスタッペンが2度目のアタックで全体ベストタイムを刻んでいたところ、最終コーナーの縁石に乗り上げた瞬間にドライブシャフトに問題が発生。セッションの殆どを失った。
この結果フェルスタッペンは、FP1で首位バルテリ・ボッタス(メルセデス)に0.058秒差の3番手につけたものの、FP2では走行僅か5周の14番手に終わった。
一方のアルファタウリ勢は、ピエール・ガスリーがFP1で5番手、FP2ではトップと0.078秒差の3番手につけた一方、角田裕毅はパワーユニットに関わるトラブルのためにFP1の半分を失い20番手に。ただし、ES(バッテリー)及びCE(コントロール・エレクトロニクス)を交換して臨んだFP2では快調に周回を重ねて7番手につけた。
Honda:F1エミリア・ロマーニャGP初日
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
今日のエミリア・ロマーニャGP初日は、両チームにマシンを止めるトラブルが発生しましたが、トラブルフリーだったスクーデリア・アルファタウリ・ホンダのガスリー選手がFP2で3番手、角田選手が7番手、レッドブル・ホンダのペレス選手が6番手と、まずまずの状態で週末のレースに向けたスタートを切ることができました。
FP1では角田選手のマシンの電気系データに気になる部分があったため、FP2に向けてPU・車体の確認と、関連する部品の交換を行いました。
レッドブルに関してはペレス選手がFP1で接触によりマシンを止め、FP2ではフェルスタッペン選手がドライブシャフトの異常により5周のみの走行となりました。
トラブルはありましたが、2つのチームを通して本日得られたデータをここから解析し、明日の予選、日曜の決勝に向けて更にセッティングの最適化を進めていきたいと思います。
初日をトップで締め括ったのはバルテリ・ボッタス。2番手にはルイス・ハミルトンが続きメルセデスが1-2体制を築いた。3番手には1000分の78秒遅れでピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)が続く結果となった。
F1エミリア・ロマーニャグランプリ3回目のフリー走行は日本時間4月17日(土)18時から、公式予選は同21時から1時間に渡ってアウトードロモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリで開催される。