ピエール・ガスリー、角田裕毅の活躍望む「2人揃って結果を残す事が重要」
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アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーが、2021年FIA-F1世界選手権開幕バーレーンGPに先立って抱負を語った。バーレーンはガスリー初入賞の地であり、思い出深いコースだ。
新人角田裕毅の加入に伴い、名実ともにチームリーダーとしての役割を担う事になるフル参戦4年目のガスリーは「チームとしては結果を出せるドライバーが2人いる事が重要」と述べ、若き日本のルーキーに期待感を示した。
ガスリーは昨年のバーレーンGPで、唯一の2ストップ戦略を敢行。5番手を走行していた終盤にフレッシュタイヤを履く後続のマクラーレン勢に先行を許したものの、セルジオ・ペレスのリタイヤによって最終的6位でフィニッシュした。
裕毅と2人揃って結果を残す事が重要
ピエール・ガスリー
レースが待ちきれない! つい先日、僕らは3日間に渡ってバーレーン・インターナショナル・サーキットでテストを行ったばかりだけど、テスト会場と同じ場所でシーズン開幕を迎えるのは今回が初めてだ。フリー走行が増えたようなものだから、このコースで何が必要かは十分に理解している。
テストの主な目的は、シーズン中に新しいエアロパッケージから最大限のパフォーマンスを引き出すために新車への理解を深める点にあった。他のどのチームよりも多くの周回数を稼ぐことができたという点で、僕らにとっては本当に充実したプレシーズンテストになった。
通常プレシーズンテストでは誰もがかなりの問題を抱えるものだけど、他のすべてのチームを見渡しても、今回のテストでのパフォーマンスと信頼性のレベルは、過去数年のウインターテストと比較して本当に素晴らしいものだった。技術的進歩は目覚しいものがある。
テクニカル面でもメカニカル面でも問題がなかったから本当に勇気づけられた。最初の1周目からマシンの感触の良さを感じる事ができたし、今回のテストでは前向きな材料を多く手にする事ができた。
チームの皆はテスト以降も初戦に向けて懸命に取り組んでいる。今週末のレースでそれが実を結ぶことを願っている。
新しいテクニカル・レギュレーションの影響について言えば、僕らが目にしたのはあらゆる場所でグリップが若干低下したという事だった。クルマのハンドリングや挙動に違いは感じられず、場所によっては少し悪く、場所によっては少し良くなるという、昨年とほぼ同じような状況だと思う。
全体的なバランスは似通っているけど、グリップが少ない分だけコーナーの通過速度が遅いだけだ。でも、大きな違いじゃない。
それはさておき、最初のテストの段階で直ぐに真っ当なベースラインを得る事ができた。既に幾つかのコーナー用に微調整を済ませてあるから、あとはシーズンを通じてより多くのダウンフォースが得られるように努力するだけだ。主にはエンジニア達による風洞実験だね。
いずれにしても、シーズン開幕に向けてかなり良い基礎が作れているし、何か変更を加えてもクルマは上手く機能してくれているから良い兆候だと思う。
テストでは全開で走行するチャンスがあまりなかったから、パワーユニット(PU)側の改善を正確に把握するのは難しいけど、ホンダが何に取り組んできたのかは知っているし、3日間で膨大な数の周回をこなしたにも関わらずPUのトラブルがゼロだったのは心強い。初戦でプッシュして走行すれば、もっと明確に分かると思う。
チームとしては成果を出せる2人のドライバーがいることが重要だ。ユーキはテストで良い仕事をしてくれたし、大量に走り込んでくれた。彼はミスをせず要求された事を全てこなしてくれた。2人ともシーズンに向けてアタックする準備は出来ている。
バーレーンGPの戦いの舞台となるのはプレシーズンテストと同じバーレーン・インターナショナル・サーキット。1周5412mのコースには計4本のストレートと15個のコーナーが配置される。
ランオフエリアが広いためウォールに激突する恐れがなく、ドライバーにとってはブレーキングポイントの限界を見極めるのが容易。オーバーテイクポイントが豊富にあるため、数多くの追い抜きと激しいバトルが見られる。
11月末に行われた昨年のグランプリでは、壮絶なクラッシュによる長期の赤旗と2度のセーフティーカーを経てルイス・ハミルトン(メルセデス)が優勝。2位にマックス・フェルスタッペン、3位にアレックス・アルボンと、レッドブル・ホンダの2台が表彰台に上がる結果となった。
F1バーレーンGPは日本時間3月26日(金)20時30分からのフリー走行1で幕を開ける。