フェルスタッペン「攻めることに不安を感じた」裏目に出た土壇場のセットアップ変更を後悔
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結果的にはパフォーマンスが低下したとしてマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、F1アゼルバイジャンGP予選を前にRB20のセットアップを変更したことを悔やむ様子を見せた。
マクラーレンやフェラーリが勢いを増し、チャンピオンシップ争いにおけるリードが縮まる中、レッドブルは過去数戦に渡って、RB20が抱えているバランスの問題に取り組んできた。
初日を5番手で締め括ったフェルスタッペンは「今週末はこれまで以上に競争力があると思う」と手応えを得た様子を見せ、予選を前にした最終プラクティスでは、僚友セルジオ・ペレスがシャルル・ルクレールに僅か0.006秒差の2番手を刻み、確たる改善を感じさせた。
しかしながら、FP3でトップから0.3秒遅れにつけていたフェルスタッペンは、肝心の予選でポールからコンマ6秒遅れの6番手と後退した。Q1を前にレッドブルのガレージでは、メカニック総掛かりで作業に取り組む様子が見られた。
Q3最初のラップでフェルスタッペンは、事実上の最終コーナーであるターン16の縁石に乗り上げ体勢を大きく崩し、最終ラップでは自己ベストを更新したものの、トップ5には遠く及ばなかった。
土壇場での変更はクルマの挙動に悪影響を与えた。市街地コースで何より重要なのは、ドライバーが壁にぶつからずに全力でプッシュできるだけのドライバビリティに優れたクルマだが、この変更によりコーナーの入口と出口でリアが酷く跳ね回ることとなった。
「クルマを改善しようと思って予選に向けて幾つか変更したんだけど、実際には悪化してしまったと思う」とフェルスタッペンは語った。
「予選の最初ラップからクルマに満足できず、どうにかして対処しようとしたんだけど、クルマに対して自信と良い感触が持てないと、ストリートサーキットでは限界までプッシュできない。基本的に今回はそういうことだった」
「ここぞという局面で、徐々にリスクを取った走りに切り替え始めるわけだけど、クルマが本当に扱いづらくて、攻めることに不安を感じてしまった。クルマが酷く飛び跳ねてしまい、路面との接地感が失われ、ドライブするのが難しかった」
「それに、最終コーナーでコースアウトしてしまったし、全体として本当にガッカリだよ」
フェルスタッペンは、燃料を多く積むレースではハンドリングの問題が収まると考えているが、チェッカーが近づくにつれて燃料は減っていくため、日曜も再び、同じ問題に悩まされる可能性を懸念している。
「コンパウンドによって多少違うかもしれないけど、たぶん燃料を積んだ状態では問題が落ち着くと思う。でも、燃料は最終的には減っていくわけで、ある時点で再び直面するかもしれない」とフェルスタッペンは語った。
「振り返ってみると、予選に向けて変更を加えたのが兎に角、残念だ。今となってはどうしようもないけどね」
2024年F1アゼルバイジャンGP予選ではシャルル・ルクレール(フェラーリ)が4年連続となるポールポジションを獲得した。
決勝レースは日本時間9月15日(日)20時にフォーメーションラップが開始され、1周6,003mのバクー市街地コースを51周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。