トロロッソ・ホンダ、決勝での苦戦を覚悟「困難の度合いが増した」F1オーストリアGP《予選》
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F1第9戦オーストリアGP公式予選に挑んだトロロッソ・ホンダは、アレックス・アルボンがQ2突破を果たし13番手タイムを刻んだ一方、ダニール・クビアトはQ1敗退を喫し18番手と後方に沈んだ。
クビアトはQ1の最終アタックでセクター2まで自己ベストを繋いでいたものの、最終2番目、ターン9を抜けた先で、ウィリアムズのジョージ・ラッセルを含む3台のトラフィックに引っかかり、接触を避けるべくコースオフ。その結果タイムを大きく失い、18番手でQ1ノックアウトという結果に終わった。
一件はセッション後に審議が行われ、スチュワードはラッセルの過失を認定。3グリッド降格ペナルティーを科したが、ラッセルの予選ポジションは19番手であったため、これによるクビアトの順位変動はない。
クビアトは「ブロックされるまではQ2に進出できそうなタイムを刻めていた」と語りフラストレーションを爆発させたが、仮にセクター毎のベストタイムを足し合わせたとしても1分4秒959に留まり、15番手でQ2進出を果たしたカルロス・サインツまではコンマ5秒足らず、アクシデントが無かったとしても突破の壁は高かったものと思われる。
一方のアルボンは無事にQ2進出を果たし、最終13番手でセッションを終えた。テクニカルディレクターを務めるジョディ・エジントンは「アレックスのQ2に関しては、通常とは異なるプログラムで走らせた」と語り、エンジン交換によるグリッド降格が決定していた事から、全開走行を行わなかったと説明した。
アルボンとサインツがPU交換ペナルティーを受ける事から、クビアトは16番手から、アルボンは19番手からそれぞれ決勝レースに臨む。
ポジション挽回のためには、まずはルノーとウィリアムズを交わす必要があるが、最大の難所は13・14番グリッドに鎮座するレーシングポイントの2台だ。金曜フリー走行でのRP19のレースペースは、トロロッソよりも1周あたり0.2秒程速かった。
クビアトが予想外のポジションに留まった事もあり、エジントンは「決勝レースでの困難の度合いが増した」と語り、苦戦を覚悟している事を匂わせている。
トロロッソ:F1オーストリアGP予選
アレックス・アルボン予選: 13位, FP3: 11位
エンジン交換ペナルティーを考慮して決勝を見据えたクルマづくりに取り組んできた事を踏まえれば、今日の結果には満足してるし、精一杯のリザルトだと思ってる。
決勝は後方からのスタートになるけど、今週末は集中的にロングランに取り組んできたしペースも良いから、いつものようにポイント獲得を目指すよ。
ここは他のコースよりも若干オーバーテイクが容易だから、どうなるか楽しみだね。ここ数戦で僕の予選パフォーマンスは徐々に上がってきてるような気がしてる。シーズン序盤は少し浮き沈みがあった部分もあるけど、今はリズムを取り戻せてる。
ダニール・クビアト予選: 18位, FP3: 10位
残念な事に、最終2番目のコーナーでトラフィックに捕まってしまい、かなりタイムを失ってしまった。ホント台無しだし、凄くストレスが溜まる結果だ。
セッションを通してマシンのフィーリングは良かったし、ブロックされるまではQ2に進出できそうなタイムを刻めていたのに。僕にはどうしようも出来ない状況だったけど、クルマの実力を発揮できなかったのが残念だ。
明日のレースでは挽回を目指すけど、後方からのスタートだし難しいレースになるだろうね。でも、今日はQ3進出に近いレベルの走りができていたし、明日もベストを尽くつもりだ。
ポールポジションはスクーデリア・フェラーリのシャルル・ルクレール。2番手にはメルセデスのルイス・ハミルトン、3番手には2年連続優勝を狙うレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが続く結果となった。
2019年F1第9戦オーストリアグランプリ決勝レースは、日本時間30日(日)22時10分から行われ、1周4381mのレッドブル・リンクを70周する事で勝敗を決する。