フェルナンド・アロンソ、後輩サインツを非難せず擁護…F1オーストラリアGPでの転落接触を巡り
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接触事故により3番手から11番手に転げ落ち、一時は大量ポイントを失いかねない状況に陥ったにも関わらず、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)はカルロス・サインツ(フェラーリ)を非難しないどころか逆に擁護した。
アルバート・パークでの最終盤のリスタートの際、4番グリッドに着いたサインツはイン側からターン1にアプローチ。出口に向けてアロンソに並びかけたが、アストンマーチンの右リヤタイヤに足が引っかかり、2度のF1王者はスピンを喫して最後尾にまで転落した。
その後のラスト1周に向けては順位がリセットされたため、アロンソはポジションを取り戻した。サインツは4位でフィニッシュしたが、「全責任」があるとしてスチュワードから5秒ペナルティを科された結果、ポイント圏外にはじき出され、角田裕毅(アルファタウリ)が代わって入賞を掴み取った。
レース後にアロンソは、現時点ではまだ映像を見直してはいないとした上で、あの出来事はレーシング・アクシデントの一部に過ぎず、同郷の後輩、サインツに科されたペナルティは「厳しすぎる」と訴えた。
「最初のラップから意図的に他のクルマに突っ込むようなドライバーはいないと思う」
「1周目はグリップレベルを判断するのが本当に難しく、自分のクルマや最終的なポジションを危険に晒すことになると分かっているからね」
「あの時あそこにいなければ、って思うような場所に行ってしまうこともある。そういうのもレースの一部なんだ」
「リプレイをちゃんと見たわけじゃないけど、僕としては厳しすぎると感じた」
いわゆる「1周目の事故」として寛大な判断を下さなかった理由についてスチュワードは「衝突回避を講じるのに十分なギャップがあったが、それを怠った」ためだと説明した。
失意のノーポイントでクルマを降りた直後のサインツは「こんな不公平なペナルティは見たことない」と裁定に激怒し、スチュワードと話し合う意向を示した。
4月2日(日)にアルバート・パーク・サーキットで行われた2023年F1第3戦オーストラリアGP決勝レースでは3回に渡って赤旗が振られ8台がリタイヤするという大混乱のレースとなり、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを飾る結果となった。
バクー市街地コースを舞台とする次戦アゼルバイジャンGPは4月28日のフリー走行1で幕を開ける。