ペレスとは異なる「賭けのセットアップ」がフェルスタッペンの母国F1オランダGP完敗の原因か
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8月25日(日)のF1第15戦オランダGPで完敗した原因についてレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、セルジオ・ペレスとは異なるセットアップをマックス・フェルスタッペンのクルマに採用したことにあるのでは考えている。
この日のランド・ノリス(マクラーレン)は、支配的な強さを誇ったかつてのレッドブル及びフェルスタッペンを彷彿とさせた。1周目にリードを奪われながらも楽々とこれを取り戻し、4年連続のチャンピオン獲得を目指すオランダ人ドライバーに今季最大の22.896秒もの大差をつけてトップチェッカーを受けた。
そして極めつけには、45周を走り込み使い古したハードタイヤで最終ラップにファステストを刻んで1ポイントを追加してみせた。
ホーナーは、チームメイトから16.646秒遅れの6位でフィニッシュしたペレスと同じセットアップ、つまりダウンフォースを削った仕様にしていれば、フェルスタッペンはより良いレースができたのではと考えている。
「リードを取った時点で、これは行けるかもしれないと思い始めた。マックスはDRS圏外に何とか逃れてみせた」とホーナーは振り返る。
「ただ、5周目か6周目あたりから突然、ランドが猛烈な勢いで追い上げてきた。結局、今日の我々にはペースがなかった」
「今にして思えば、より多くのダウンフォースを選ぶというギャンブルは、最良の選択ではなかったかもしれない。チェコのペースを見ていると、レースの後半は彼の方が楽に走れていたように見える」
「とは言え、ランドとマクラーレンを祝福したい。今日の彼らは本当に速かった。ペースを引き上げるために我々は取り組んでいかなければならない」
レース中に、クルマがドライバーのインプットに反応していないと報告を上げていたことについてフェルスタッペンは「兎に角、フロントもリアもバランスが取れていなかった」と説明した。
「自分自身のレースに集中して、タイヤを労りながらできる限りのことをやったけど、ある時点でクルマが全く反応しなくなったんだ」
「その後、ランドが接近してきて、最初はポジションを守れたけど、その次のラップでは、もうどうすることもできなかった」
「だから彼に抜かれた後は自分のレースに集中し、2位でフィニッシュすることを目指したんだ」
2024年のF1第15戦オランダGP決勝レースでは、ランド・ノリス(マクラーレン)が圧倒的なポール・トゥ・ウインで今季2勝目を飾った。
モンツァ・サーキットを舞台とする次戦イタリアGPは8月30日のフリー走行1で幕を開ける。