残ってほしかった…ニューウェイにレッドブルF1残留を求めたフェルスタッペン
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マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、レッドブルを去るというエイドリアン・ニューウェイの決断に理解を示しつつも、思い留まって欲しいと伝えた事を明かした。
レッドブルはF1第6戦マイアミGPに先立ち、F1史上最高のデザイナーが2025年の第1四半期を以てチームとの19年間に渡る関係に終止符を打つと発表。F1コミュニティを震撼させた。
ニューウェイが手掛けたクルマで3度のF1ワールドチャンピオンに輝いたフェルスタッペンは「もちろん、エイドリアンには残ってほしかった。その事はエイドリアンにも伝えた」と明かし、残留を求めたと認めた。
この願いが叶う事はなかったもののフェルスタッペンは、新たな道を歩む事を決めたニューウェイを恨んではおらず、自分自身にとって最善だと思える選択を下す事は尊重されるべきだと考えている。
「結局のところF1はサメの水槽みたいなものだし、自分にとって最善だと思うことをしなきゃならない。自分自身と家族のために正しい決断をすることが凄く重要だと思う」とフェルスタッペンは語る。
「だから彼を責めたりはしない。他の目標や人生を追求するのは間違いなく素晴らしい事なんだから」
多かれ少なかれニューウェイの離脱は、レッドブルの将来に疑問を投げかけるものだ。
特に2026年のレギュレーション改定により、パワーユニットと車体双方が刷新される事を踏まえれば尚更で、ニューウェイはこれまで、規定変更の度にルールの”肝”を読み解き、チームを最前線に引っ張り上げてきた。
しかしながらフェルスタッペンは、レッドブルの技術チームはここ数年、ニューウェイへの依存度を下げており、彼の離脱はチームにとって「それほど劇的ではない」と考えている。
フェルスタッペンは「エイドリアンはレッドブルに加わった時から、チームの成功にとって信じられないほど重要な役割を果たしてきた」とする一方、「時が経つにつれて彼の役割は少し変化してきたと思うし、多くの人は彼が実際に何をしていたのかを理解していないと思う」と語った。
「彼が何もしていなかったと言っているわけじゃないよ。彼の役割は進化(現場から一歩離れてチーム全体の技術監督へ)し、たくさんの優秀な人々がチームに加わり、部門全体が強化されたんだ」
「もちろん、彼に残ってほしかったのは確かだ。だって彼の経験に頼ることができるし、それを除いても、一人の人間として素晴らしい人物だからね」
「本当に賢いし、頭も良いし。それにドライバーとも話をして、それをクルマに反映してくれるんだ。自分がドライバーだったらと想像してね」
「でも同時に僕は、エイドリアンを除いた技術陣の事も信頼しているんだ。彼らが如何に強力であるかは、過去数年間の僕らのクルマの競争力を見れば分かると思う」
「傍から見るとかなり劇的に見えるかもしれないけど、チーム内で実際に何が起こっているのかを知っていれば、それほど劇的なものじゃないと思う」